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福岡市で「パートナーシップ宣誓制度」がスタート、14日にはKABA.ちゃんが登場するトークショーも開催
今年2月、福岡市が新年度からの同性パートナーシップ証明制度の導入を決め、そしてこの3月には「パートナーシップ宣誓制度」を4月2日から施行し、来庁する日時の申し込みを20日から受け付けることを発表していました。
そして4月2日、第1号カップルとして、戸籍上の性別は女性で男性として生活する石崎杏理さん(LGBT支援団体「FRENS」代表)と、パートナーの山下みほさん(会社員)が、パートナーシップ宣誓を行いました。
お二人は福岡市役所7階の人権推進課で宣誓書に連名で署名した後、高島宗一郎市長から運転免許証サイズの受領証を受け取りました。市営住宅に入居できるようになるほか、市立病院で家族として病状の説明を受けたり、手術に同意したりということが認められるようになります。
石崎さんは戸籍上は女性ですが、現在は男性として社会生活を送っている方です。2007年から山下さんとおつきあいをはじめ、翌年には結婚式も挙げました。しかし、当時は同性愛への社会的な認知はまだ低く、お二人とも、最も祝福してほしい両親を呼ぶことができなかったそうです。2013年には「家族として支え合って生きていこうね」と同居を始めましたが、重い病気にかかった際、病院で互いが家族として扱ってもらえるかなど不安がありました。
石崎さんは「そういった不安は少し和らぎました」「互いに家族と思って生活してきましたが、社会的にも祝福された気持ちでうれしいです」と語ります。しかし一方で、扶養控除や相続、遺族年金など婚姻制度の恩恵を受けることは認められません。石崎さんは「少しずつ声が広がっていくことで全体が変わっていくことを願っている」と語りました。
4月2日時点で、ほかに5組のカップルが申請を予約しているそうです。
福岡市は「多様性を認め合うことの大切さを市民に知ってもらい、誰もが暮らしやすい市にする第一歩にしたい」としています。
なお、福岡市は同性パートナーシップ証明制度の施行を前に、LGBT支援について考えるシンポジウムを3月25日に開催しました(詳細はこちら)
そして、4月14日〜15日には、福岡市後援のもと、九州レインボープライド、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ、株式会社丸井グループの共催で『LGBTについて知ろう、学ぼう、語り合おう』が開催されます。セクシュアルマイノリティをテーマとしたシンポジウムをはじめ、『OUT IN JAPAN』の撮影会、写真展、対話型ワークショップ「ヒューマンライブラリー」を盛り込んだ複合イベント企画です。シンポジウムには、KABA.ちゃんも登場します。九州の方、ぜひ、足を運んでみてください。(詳細はこちら)
参考記事:
LGBTカップル承認、2日から証明書交付…福岡市(読売新聞)
LGBTカップル1号 九州で初(毎日新聞)
LGBTカップル、九州初認定 福岡のパートナーシップ宣誓制度「社会的に祝福された」(産経新聞)
福岡)LGBT支援シンポ「自分の多様性気づいて」(朝日新聞)
【福岡市後援】KABA.ちゃん、レスリー・キーによる『LGBTについて知ろう、学ぼう、語り合おう』シンポジウムを4月14日(土)に開催!カミングアウト写真企画「OUT IN JAPAN」撮影会も!(時事通信)