NEWS
福岡市が同性パートナーシップ証明制度の導入を検討
西日本新聞9/15付朝刊によると、福岡市は9月14日、同性カップルを公的に承認する「パートナーシップ制度」の導入を検討していることを明らかにしました。高島宗一郎市長はこの日の市議会本会議で「性的少数者(LGBT)支援の充実に向け、踏み込んで検討する」と述べました。
2015年、東京都渋谷区が同性カップルを婚姻に相当する関係と認める新条例を全国で初めて制定し、世田谷区(こちらは区の要綱で定めた宣誓方式)とともに、同性パートナーシップ証明書を初めて発行するようになりました。渋谷区では、証明書を持つカップルが家族向けの区営住宅に入居することを認めたほか、区内の企業に婚姻と同等に扱うように理解を求める姿勢を打ち出し、様々な企業のLGBT施策を促すきっかけとなりました。同性パートナーシップ証明制度は、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、那覇市、札幌市でも同様の制度が導入されるようになっています。
福岡市はこうした自治体の先行事例を参考に、同性カップルの証明書の発行や支援策の検討に入ります。当事者への聞き取りも予定しているそうです。
福岡市は2019年にラグビーワールドカップなど多くの国際大会を控えており、外国人客の増加が見込まれています。高島市長は「多様性を認め合う姿勢を示すことが重要だ」と語りました。
福岡市に先立ち、福岡県は今年6月、2020年東京五輪開催に向けて県内の観光事業者に向けてLGBTにどのように配慮したらよいかという事柄をまとめたガイドブックを作成し、九州経済連合会と共催でLGBTツーリズムセミナーも開催することを発表していました。東京五輪では、スウェーデンとノルウェーが福岡市で事前キャンプを行うことが決まっています。小川知事は「LGBTに関する正しい理解と認識を深め、LGBTの人々が安心して生活し、活躍できる社会の実現に取り組む」と語りました(詳しくはこちら)
LGBTツーリズムセミナーでは、弊社代表取締役の小泉も講師を務め、大盛況となりました(詳しくはこちら)
福岡ではここ数年、九州レインボープライド(パレード)が開催されているほか、LGBT関連の情報発信・啓発活動に携わるRainbow SoupというNPOが活躍しています(上記セミナーではRainbow Soupの代表、五十嵐ゆり氏も講師を務めていました)
もし福岡市で同性パートナーシップ証明制度が認められると、九州(沖縄を除く)初であるとともに、札幌に続く政令指定都市での導入となり、全国的に広がりを見せていくうえで大きな一歩となりそうです。
参考記事:
福岡市がLGBT支援策 九州初導入検討 同性カップルに証明(Yahoo!ニュース/西日本新聞)