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福岡県が観光業者向けにLGBTについてのハンドブックを作成、7月には弊社代表が講師を務めるセミナーも開催
西日本新聞朝刊(2017/06/15付)によると、福岡県の小川洋知事は6月14日、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催などを踏まえ、県内の観光事業者に向けてLGBTにどのように配慮したらよいかという事柄をまとめたガイドブックを作成し、セミナーも開催することを明らかにしました。東京五輪では、スウェーデンとノルウェーが福岡市で事前キャンプを行うことが決まっています。
福岡県議会6月定例会の代表質問で「多様性を認め合う社会の構築」に関して質問した公明党の大塚勝利氏に答弁したものです。
公明党県議団によると、県内の20~69歳の男女約2200人を対象に5月にインターネット調査を行った結果、LGBTについて学んだ経験がある人は43.2%、「理解が不十分・進んでいない」と答えた人は62.9%に上ったといいます。
また、県人権・同和対策局調整課によると、五輪憲章に2014年、性的指向による差別を禁止する条文が盛り込まれたこと、県内では2019年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会も福岡市が会場の一つとなり、今後、世界中から多様な人びとが訪日すると見込まれることから、福岡県としてもLGBTの方たちが安心して旅行できるような対応が必要だと判断したそうです。
小川知事は「LGBTに関する正しい理解と認識を深め、LGBTの人々が安心して生活し、活躍できる社会の実現に取り組む」と語りました。
ガイドブックはLGBT支援団体と連携して今年8月までに作成し、9月以降に県内4カ所で観光事業者が対象の関連セミナーを開く予定です。これとは別に、7月28日(金)に九州経済連合会と共催で「LGBTインバウンド ツーリズム セミナー」が開催され、弊社代表取締役の小泉伸太郎が講師を務めます(詳しくはこちらをご覧ください)
福岡では毎年、九州レインボープライド(パレード)が開催されているほか、LGBT関連の情報発信・啓発活動に携わるRainbow SoupというNPOが活躍しています(上記セミナーではRainbow Soupの代表、五十嵐ゆり氏も講師を務めます。五十嵐氏はNPO法人虹色ダイバーシティのメンバーでもあります)
観光産業関連で先進的な取組みを見せる自治体としては、パームロイヤルNAHAやカフーリゾートといったIGLTA(国際ゲイ&レズビアン旅行協会)に加盟するLGBTフレンドリーホテルを擁し、JTAをはじめとする沖縄県内のJALグループ7社が那覇市のLGBTイベント「ピンクドット沖縄」に協賛、沖縄観光コンベンションビューローも同イベントに後援、そして那覇市が同イベントを共催するとともに、同性パートナーシップ証明制度を施行(浦添市もLGBT支援宣言)している沖縄県が、筆頭として挙げられます。
今回、福岡県もLGBTフレンドリー化に向けて動き出したことは、たいへん意義あることです。今後、他の都道府県にも波及していくのではないかと期待されます。
参考記事:
LGBT配慮 ガイド本に 知事表明、観光業者向けに作成 [福岡県](西日本新聞)