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台北でアジア最大のプライドパレード開催、参加者は過去最多の約12万3000人
10月28日(土)、台北でアジア最大のプライドパレード「台湾同志遊行(Taiwan LGBT Pride)」が開催され、過去最多の約12万3000人が参加しました。
第15回を数える記念すべき「台湾同志遊行(Taiwan LGBT Pride)」は、台湾で今年5月に同性婚が認められたこともあり、昨年を上回る約10万人の参加者が見込まれ、これまでの南北2ルートに加え、台北のゲイシーンの中心である西門町や台北車站(Taipei Main Station)を回る西ルートが新たに設けられました。
この西ルートを行進した東京レインボープライドのフロートには、ツアーでドラァグクイーンを起用したり、2014年に「HOPE & DREAMS」をTOKYO RAINBOW WEEKの公式応援ソングに認定するなど、LGBTフレンドリーなアーティストとして知られるMISIAさんが登場し、参加者や沿道の方たちを沸かせました。また、弊社代表の小泉伸太郎率いるレインボー着物チームや、ホテルグランヴィア京都の池内志帆さん(IGLTAボードメンバー)ら花魁姿の参加者も、注目を集めていました。
ほかにも、DJやドラァグクイーン、GOGO BOYがクラブパーティのように盛り上げるフロートなど、たくさんのフロートが出走し、性の多様性を象徴するレインボーフラッグがたくさん翻り、(東京では見られないようなセクシーなスタイルだったり)思い思いの格好をした参加者の方たちが、華やかに、開放的に行進しました。
パレードのコースにある歩道橋の上で、長年台湾での同性婚実現のために尽力してきた活動家の祁家威さんが、大きなレインボーフラッグを振って祝福する姿も見られ、参加者の方たちの感動を呼んでいました。
パレードの主催組織は「同性愛者らに対する誤解や偏見は、多様な性のあり方に関する教育の不足が要因」だとして、今回のテーマを「教育」と位置づけました。学校だけでなく、家庭や職場での「開かれた議論」を呼びかけています。
台湾では、憲法裁判所に当たる司法院大法官会議が今年5月、同性婚を認めない現行民法は「違憲」と判断、国に2年以内の同性婚法整備を求めています。ただ、保守勢力を中心に反対の声が根強く、まだ制定にはいたっていません。パレードでは「同性婚法の即時制定」を求める声も目立っていました。参加した20歳の方は「政府は民法改正か特別法制定かも決めておらず、不満だ」と語っていたそうです。
蔡英文総統は、28日午後にFacebookで、パレードの成功を祈るコメントとともに「われわれは政権政党として司法判断に沿った法律を制定する義務がある」とコメントしました。
参考記事:
性的マイノリティーの差別解消求め大規模パレード 台湾(NHK)
台北でLGBTパレード=アジア最大級、差別解消訴え(時事通信)