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60年代の実話に基づくトランスジェンダー映画『ブルーボーイ事件』が今秋公開、監督は飯塚花笑さん
『僕らの未来』『フタリノセカイ』『世界は僕らに気づかない』といったクィア映画の名作を世に送り出してきた飯塚花笑監督。その最新作『ブルーボーイ事件』が2025年秋に公開されることがわかりました。 トランスジェンダーの役はオーディションで選ばれ、中村中さんや、二丁目コミュニティに根ざして活躍を続ける人気ドラァグクイーン、イズミ・セクシーさんなども出演しています。
ブルーボーイ事件は1960年代に実際に起こった事件です。高度経済成長を遂げ、東京オリンピックも控えた日本では、街の浄化運動が盛んになり、警察は売春の取締まりも強化していました。摘発を受けた人たちのなかには性別適合手術を受けたトランス女性、通称“ブルーボーイ”も含まれていました。法的には“男性”であるがゆえに警察は取り締まることができず、警察や検察は手術を行なった医師を逮捕し、違法性を問うことで「元を断とう」としたのです。裁判には、実際に手術を受けた証人たちが出廷しました。
戦後LGBTQ史における非常にショッキングな事件としてコミュニティに記憶されるこの事件を映画化するに当たり、自身もトランス男性である飯塚花笑監督は、「この物語を描くには当事者によるキャスティングが絶対に必要」という強い意志のもと、トランスジェンダー女性の俳優を2ヵ月に及ぶオーディションによって選出しました。主人公・サチ役には、ドキュメンタリー映画『女になる』への出演経験を持つ(演技をして出演するのは初めての)中川未悠さんを起用し、そのほか中村中さん、イズミ・セクシーさんなども出演します。
飯塚監督はこうコメントしています。
「『ハタチ過ぎたら誰もがみんな自殺だわね…』これは『ブルーボーイ事件』の映画化にあたり、資料の山に埋もれていたときに出会った1950年代のゲイバー(当時はゲイバーと表現されていたお店で)に出入りしていた、一人の名もなき性的マイノリティの言葉です。いやに昭和的な口調と、ルポ本に添えられたスナップ写真がこの言葉に重みを付け加え、いまもずっと私の胸のなかに居座っているように感じます。この映画でトランスジェンダー当事者の俳優を主演に起用し、オリジナル作品として取り組むことを心に決め、走り始めてから6年余り。映画が完成したいま思うのは、ずっとこの日本の社会の中に存在していたのに、無かったことにされて来た声たちが私を突き動かしていたのだということです。『ずーっとここにいたんだよ…』この映画が広く、そして深く皆様の心へ届きますように。この物語は私たちの物語であり、“貴方”たちの物語です」
また公開日などの詳細がわかりましたら続報をお伝えします。
参考記事:
事実から着想 トランスジェンダーの“当事者”出演映画の公開日決定!(テレビ朝日系)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_geinou/articles/900021217.html
実際に起きた性別適合手術裁判「ブルーボーイ事件」映画化 当事者によるオーディション開催・錦戸亮らも出演(モデルプレス)
https://mdpr.jp/cinema/4528470
飯塚花笑監督最新作『ブルーボーイ事件』実在の事件から着想を得た、性的マイノリティの歴史を描く物語(MOVIE WALKER PRESS)
https://press.moviewalker.jp/news/article/1254697/