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　バイデン大統領は4日、文民では最高の栄誉となる「大統領自由勲章」の授与式を開催し、「エイズと貧困に対する先駆的な活動家」としてU2のボノを受章者に選出したほか、ラルフ・ローレン（ファッションデザイナーとして初）、ヒラリー・クリントン、マイケル･J･フォックス、デンゼル・ワシントン、アナ・ウィンターなど全19名に授与しました（全受章者はこちら）。そのなかに、現在に至るLGBTQ+権利回復運動の礎を作ったと言われる起業家、慈善家、LGBTQ活動家のティム・ギルもいました。
　
　ティム・ギルは1953年、インディアナ州生まれ。コロラド大学で学び、SEとなり、1981年、コロラド州デンバーを拠点としてDTPソフト「QuarkXPress」で知られるQuark Software Inc.を設立しました。彼は米国の「Forbes400」のリストに載る資産家の中で最も早くからカムアウトしてきたゲイの一人です。1992年にコロラド州議会でLGBTQ差別を容認する州法が通過したことを受けて94年、LGBTQの権利回復を旨とするギル財団を設立し、米国全土のLGBTQ権利回復運動を支援するようになりました。ティム・ギルは個人としては史上最高の額となる5億ドル超をこれまでに寄付してきました。
　ティム・ギルのパートナーは現スイス・リヒテンシュタイン大使のスコット・ミラーです。二人は2009年にマサチューセッツ州で結婚しています。

　ティム・ギルは研究やSE関連、LGBTQ関連でも様々な賞を受賞しており、2019年にはコロラド州のジャレッド・ポリス知事からVanguard Legacy Governor's citizenship Medalを授与されています。
　そして今回、彼は長年のLGBTQコミュニティへの貢献を讃えられ、晴れて大統領自由勲章を授与されました。LGBTQではビリー・ジーン・キング、バイヤード・ラスティン、エレン・デジェネレス、ミーガン・ラピノーなどに続く栄誉です。