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【婚姻平等訴訟】東京一次訴訟の原告が上告しました
「結婚の自由をすべての人に」東京一次訴訟で10月30日、同性婚を認めない現行法は違憲であるとの明確な判決が東京高裁で下されましたが(詳細はこちら)、原告のみなさんは本日、「最高裁判所に踏み込んだ判決をしてほしい」として上告しました。
東京高裁の判決は、同性婚を認めない現行法の規定について「合理的根拠に基づかず、性的指向により差別的取扱いをしている」と判断し、法の下の平等を定めた憲法14条1項と、個人の尊厳と両性の本質的平等を掲げた24条2項に違反すると明確に結論づけたもので、コミュニティ内で「嫌なところが一つもなかった」「満点に近い」と高く評価されていますが、憲法24条1項については判断を示さず、立法不作為による国の損害賠償も認めていませんでした。
11月8日、原告のみなさんが判決を不服として最高裁判所に上告し、会見を開きました。
弁護団の上杉崇子共同代表は、「高裁判決は我々の主張の多くを受け入れた明確な違憲判決で高く評価できる」としつつ、東京高裁判決が憲法24条1項が定める婚姻の自由に関して明言しなかった点に触れ、「結婚について最も端的に示した条文について最高裁の判断を求めたい」と述べました。
原告の小川葉子さんは「東京高裁の判決もかなり踏み込んだ判決でしたが、同性カップルが希望を持って結婚でき、ほかの人と同じように生きていける社会になるよう、最高裁には踏み込んだ判決を期待したい」と語りました。
全国の5つの地域で合計6件起こされている「結婚の自由をすべての人に」訴訟のうち、高裁で判決が出て上告されるのは札幌に続き2件目です(いずれも違憲判決です)。12月13日に福岡高裁で判決が出るほか、今後も関西、愛知、東京二次の高裁判決が出ることになります(どんどんいい判決になることを期待します)。何年後かには最高裁が判断を下すと見られます。その前に国会で同性婚が法制化されるほうがありがたいですし、国会は(すでに何度も民法改正法案が出ているわけですから)早く議論を始めていただきたいですね。
参考記事:
東京 同性婚訴訟で原告が上告 “踏み込んだ判決してほしい”(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shutoken/20241108/1000110895.html
同性婚東京訴訟、原告側が上告 「違憲」判断も、請求棄却に不服(共同通信)
https://nordot.app/1227455023843918014?c=110564226228225532
同性婚訴訟、原告ら上告 違憲判断も「不十分」 東京(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024110800466
同性婚東京訴訟で原告側が上告 「違憲」判断も請求棄却で(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF082600Y4A101C2000000/
同性婚めぐる訴訟 原告が最高裁に上告 「国会が動く礎に」(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASSC80ST2SC8UTIL02KM.html