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【追悼】LGBT法連合会監事・金沢レインボープライド理事の岩本健良さん
2024年11月7日(木)、金沢大准教授で、LGBT法連合会の監事や、金沢レインボープライドの理事も務めていた岩本健良(たけよし)さんが亡くなったそうです。両団体で偲ぶ会を検討しているそうです。
岩本健良さんは関西学院大学社会学部を1984年に卒業し、北海道大学修士課程行動科学(社会学)を86年に修了、同博士課程を88年に中退し、90年から金沢大学文学部専任講師、93年から助教授となり、2006年から人間社会環境研究科の助教授、准教授を務めてきました。
金沢大学では性的マイノリティ支援ワーキンググループの座長を務め、「LGBTQ+対応ガイドライン」の監修や、「LGBTQ+等に関する金沢大学の基本理念と対応ガイドライン」タスクフォースの委員も務めました。
北陸GID研究会の世話人や、日本GI(性別不合)学会にも参加し、LGBT法連合会の監事や金沢レインボープライドの理事も務めました。
日本における「性自認に関わらず、利用しやすいトイレのあり方」の基礎研究のさきがけとなった、株式会社LIXIL、国立大学法人金沢大学、コマニー株式会社が共同した「トイレのオールジェンダー利用に関する研究会」による調査研究でも中心的な役割を果たしていました(2017年の結果発表会では、岩本先生が研究結果について報告していました)
岩本さんは、いしかわ子ども総合条例について「同性間の行為」を有害図書の対象としていることを差別的だと指摘したり(詳細はこちら)、石川県のLGBTQ条例見送りについて「トランスジェンダーをめぐる課題について、偏った見方に腰が引けた県議がいたのは残念」とコメントしたり(詳細はこちら)、昨年5月のLGBT法案与党修正案・維新国民案に対してLGBT法連合会として懸念を表明するなど(詳細はこちら)、自治体や国のLGBTQに関する施策について毅然と意見し、研究者の立場からLGBTQを擁護してきた方でした。ある意味、LGBTQコミュニティのために最前線で闘ってきた方の一人と言えるのではないでしょうか。
その舌鋒の鋭さとは裏腹に、ご本人はとてもほんわかした、穏やかな雰囲気の方でした。
突然の訃報に、多くの方が驚きや悲しみのコメントをSNSに上げています。
謹んでご冥福をお祈りします。
参考記事:
【訃報】当会監事 岩本健良の逝去について(LGBT法連合会)
https://lgbtetc.jp/news/3909/
金沢レインボープライドのコメント
https://x.com/kanazawapride/status/1858344517247930673