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明治安田生命が「LGBTQのお客さま向けお問い合わせ窓口」を開設

 明治安田生命保険は10月16日、コミュニケーションセンターに「LGBTQのお客さま向けお問い合わせ窓口」を開設したことを発表しました。

 同社は、「多くの当事者がアウティングの不安から保険会社への接触を躊躇してしまう」「心情を十分理解した担当者に応対してほしい」といった悩みやニーズを抱えていることを把握したことから、LGBTQ研修等を経て当事者の心情・ニーズを理解した専任のコミュニケーター(電話応対者)が対応することで、当事者の方が安心してお問い合わせしていただけるような窓口を設置したんだそうです。
 具体的な内容としては、同性パートナーを死亡保険金受取人等へ指定することや、同性パートナーによる代理請求、同性パートナーの第二連絡先(契約者以外の連絡先)登録、法的性別変更に伴う契約上の性別の変更、契約管理における性別(法律上の性別を変更していない場合も、申出による要望を踏まえ、性別を登録)といったケースに対応するそうです。




 
 保険会社といえば、2015年にライフネット生命をはじめ大手生保各社が同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定できるようにすると発表し、法的保障が何もないなか、せめて愛するパートナーに生命保険を遺したいと願う同性カップルの悲願の達成となりましたが(ライフネット生命はほかにも様々なLGBTQへの取組みを展開し、work with Prideで表彰されたりしていますが)、一方で、性的指向を上司にアウティングされ、うつ状態に陥ったゲイの方が豊島区に救済の申立てを行なったという事例の、その当事者の方が働いていた会社も保険の代理店でしたし、最近ニュースになったこちらのような生命保険会社もあります。

 今年の岡山レインボーフェスタでは、日本生命がメインスポンサーとなり、ブース出展のほか、大勢でパレードに参加したり、前夜祭のシンポジウムにも登壇するなど、全面的なサポートを見せていて、アライ企業としての印象を強くしました。同社はPRIDE指標でゴールド認定を受けているだけでなく、大阪市LGBTリーディングカンパニー認証制度や札幌市LGBTフレンドリー指標制度でも最高賞を受賞しているそうです(詳細はこちら。なお、弊社も5年前にセミナーを担当させていただいております

 当事者の方たちの多くは、保険会社を選ぶ際、そこが本当にアライ企業なのかどうかということをこうしたインターネット上の情報や、プライドイベントに協賛しているかどうかといったことも参考にしながら判断しています。
 同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定できるようにするのは前提として(社内でLGBTQ差別やハラスメントが起こらないようにするのは当然として)さらに当事者の方たちに支持されるようになるためにはどうしたらいいか考えたい保険会社の皆様は、弊社にご相談ください。

 
 
参考記事:
『みんなにやさしい保険アクセス』(金融包摂の取組み)の展開について(明治安田生命)
https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2022/pdf/20220428_02.pdf

明治安田生命、「LGBTQのお客さま向けお問い合わせ窓口」を開設(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP680241_W4A011C2000000/

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