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9月23日はバイセクシュアル可視化の日

 9月23日はバイセクシュアル可視化の日、9月16日~23日はバイセクシュアル啓発週間です。

 朝日新聞は23日、「「私たちはここにいる」 バイセクシュアル、当事者たちの思いとは」との記事を掲載し、当事者の思いを掬い上げました。
 記事では、20代で男性と結婚し、子どもを産んだものの、「片足で立っているような不安定さ」を感じ、離婚を機に、自身が異性愛者ではないかもしれないと思い、同性のパートナーと一緒に暮らしはじめ、今はバイセクシュアルだと自認している女性のことや、「どこにも居場所がない」と感じ、自分で居場所を作ろうと2016年から「バイセクシュアルの交流会」を立ち上げた(TRPにも参加してきた)りほさんのことが紹介されています。プライドハウス東京の小野アンリ共同代表のコメントも掲載されています。
 
 プライドハウス東京はX(Twitter)で「バイセクシュアルの生きづらさや、直面する困難はまだまだ可視化されていないのが現状です」と投稿し、UN WOMEN日本事務局も「バイセクシュアリティは実際に存在します。排除、バイフォビア、女性嫌悪はバイセクシュアル女性を傷つける重大な要因です」「バイセクシュアルである女性は、他の女性よりも性的暴力を経験する可能性が高くなっています」「LGBTQ+の権利に関する会話において、バイセクシュアル女性は見過ごされることが多々あります」と投稿し、当事者の直面する困難や課題についての理解を促しています。
 
 具体的に「バイセクシュアルの生きづらさや、直面する困難」にはどのようなことが挙げられるでしょうか。2年前の記事ですが、 Karlton Jahmalさんというバイセクシュアル男性のライターがBuzzFeedに書いた「「性に奔放」「一時的なもの」バイセクシュアルに対する偏見、もううんざりです!!」という記事が参考になると思われます。
 Karltonさんは、テレビや映画のなかでバイセクシュアルに対する偏った描き方をされることがたくさんあるせいで、「どちらも好きになるなんて、性に奔放なのではないか」「同性を好きになるのは、一時的なものでしょ」といった偏見や誤解、事実ではないイメージが広まっていると指摘し、「バイセクシュアルの人たちも本当にいろいろな人がいる」と前置きし、同性に対する感情が一時的なものではないこと、「同性も異性も同じくらい好きになる」というのは間違いであること、周りにカミングアウトしたとき、よく「全然バイセクシュアルに見えない! めっちゃストレートっぽいから」と言われるが、みんな違うのだから「〜ぽい」というイメージの押し付けはしないでほしいということ、「隠れゲイなんじゃないか」「隠れレズビアンなんじゃないか」と疑うのはやめてほしいということ、 しつこく3Pの提案を持ちかけないで、性に奔放というイメージは差別的だということを挙げています。
 
 ほかにもSNSでは、よかれと思って「すべての人を愛せるなんて素晴らしいですね」と言う方がいるが、そうではないという声も上がっていました(誰でもいいというわけではありません)(バイセクシュアルは男性にも女性にも性的指向が向くということであって、パンセクシュアルオムニセクシュアルとは異なります)
 
 これを機に、バイセクシュアルに対する偏見や誤解を払拭し、当事者の生きづらさや困難、社会的課題について理解を深めていきましょう。

 
 
参考記事:
「私たちはここにいる」 バイセクシュアル、当事者たちの思いとは(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASS9N3Q62S9NUTIL02PM.html

「性に奔放」「一時的なもの」バイセクシュアルに対する偏見、もううんざりです!!(BuzzFeed JAPAN)
https://www.buzzfeed.com/jp/karltonjahmal/misconceptions-straight-people-have-about-dating-bisexuals-1

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