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【同性パートナーシップ証明制度】北海道石狩市、鹿児島県鹿屋市が制度導入へ

 札幌市では9月14日・15日にさっぽろレインボープライドが開催されますが、そのお隣にある石狩市が13日、「パートナーシップ宣誓制度」の導入を発表しました。
 13日の市議会厚生委員会で明らかにされたもので、来年度からの制度導入に向けて、多様な性のあり方について市民の理解を浸透させていきたい考えだそうです。
 石狩管内では、札幌市と江別市、北広島市ですでに制度が導入されており、石狩市で制度が導入されたあかつきには、石狩の4市での連携協定も結ばれるのではないでしょうか。
 
 同じ北海道の室蘭市では、今年4月から「パートナーシップ宣誓制度」が導入されていますが、9月3日、あかりさんとたまきさんがが宣誓第1号カップルとして宣誓書受領証(パートナーシップ証明書)を交付されました(おめでとうございます)。お二人は二人の関係が認められて幸せだと語っているそうです。

 なお、北海道には179もの市町村があり、これまで数十の市町村で「パートナーシップ宣誓制度」が導入されてきましたが、まだまだ制度が導入されていない市町村が100以上あります。
 北海道は「都道府県単位で制度を導入していない16の道府県」のうちの一つで、制度未導入市町村の数がダントツで最も多い都道府県になっています。
 
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 今月「県パートナーシップ宣誓制度」が導入された滋賀県で、山田桜さん(51歳、仮名)とトランス男性の田村孝さん(54歳、仮名)のカップルが宣誓書受領証カードを手にするまでの道のりを追った記事が毎日新聞に掲載されました。
 田村さんは幼少期から20代半ばまで性別違和に悩み、しかし、両親を含めた周囲からの結婚圧力に堪えきれず、19歳で結婚、21歳の時に出産し、3年ほどで離婚しました。数年後、「一回しかない人生を周りからの圧力よりも自分らしく生きたい」と男性として生きていくことを決意し、友人や家族にカミングアウトしたものの、誰も応援してくれなかったそうです。家を追い出された田村さんは実家に帰れない状況のなか、お父様の死に目にも会えず、独りでお子さんを育ててきました。
 田村さんは離婚してから数年後の28歳の頃、田村さんと同じ19歳で結婚、21歳で出産し、離婚しようか悩んでいた山田さんに出会いました。山田さんは「自分が突き抜けて幸せになれば子どもも幸せになれる」という言葉をもらい、葛藤しながらも離婚を決断し、人として田村さんに惹かれるようになったそうです。そして市内で一緒に暮らしながら田村さんの子どもを育て上げました。
 幾多ものハードルを乗り越えて、パートナーシップ宣誓へとたどり着いたお二人。県の制度の第1号のカップルとして宣誓書受領証カードを受け取ったあと、「認めてもらえたことが何よりありがたくて、希望を持っている」と声を詰まらせながら語りました。そして、「これまで生活してきて、『うまくいかなかったけどしょうがないね』とやり過ごしてきたことは本当にしょうがないで済むことだったのか」「隠れるのではなく、前に出てきちんと解決していかないといけない」「何十年も一緒にいて家族という前提でやってきた。困った時にいちばん大事な人にそばにいてもらいたい」とも語りました。お二人は「自分たちが宣誓したことで制度が絶対に変わっていく」と確信しているそうです。田村さんは「(自分への)他人の見方と自分の捉え方がバラバラでわかり合うことは難しいが、これからは自分がどういう人間で、どういうふうに生きてきたのかを伝えたい」と語りました。

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 大阪府、京都府、兵庫県内の31の自治体で4月1日から連携協定が結ばれたことを以前、お伝えしましたが(現在は44自治体に上っています)、岡山県笠岡市がこの関西での広域連携に11月から参加することを発表しました。笠岡市は岡山県を通じて打診を受け、県内で唯一、参加を決めたそうです。参加により、宣誓したカップルは転居先でもカード提示などの簡単な手続きで同様のサービスを継続して受けられるようになります。笠岡市人権推進課の重見圭一課長は「多様なカップルが安心して円滑に生活できる環境を整え、広げていきたい」と話しています。
 なお、岡山県では10月に笠岡市や岡山市、井原市など県内11市町が同様の協定を結びます。

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 鹿児島県鹿屋市が10月1日から「パートナーシップ宣誓制度」を導入します。鹿児島県内では指宿市、鹿児島市、日置市、志布志市、出水市に続き6例目となります。
 宣誓書受領書(パートナーシップ証明書)を交付されたカップルは、市営住宅への入居申し込みが可能になるそうです。
 市は10月5日、以前福岡で活動していた元小学校教員の小野アンリさんを迎え、関連の講演会を開くそうです。

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 ハフポスト日本版は12日、「「パートナーシップ制度」未導入の都道府県は残り「16」に。国に「結婚の平等」望む声続々」という記事を掲載しました。
 「Marriage For All Japan –結婚の自由をすべての人に」によると、今月から福島、新潟、滋賀、山口の4県で制度が導入されたことで、都道府県として導入したところは37に上り、残りは16道府県となりました。未導入の道府県は北海道、岩手県、宮城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、石川県、京都府、岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県ですが、このうち神奈川県と香川県は、県内のすべての自治体が導入しており、埼玉県も川口市が年度内に導入すれば全市町村での導入が完了します。 
 2015年からスタートした同性パートナーシップ証明制度は、今や人口カバー率で85%を超える自治体で導入がなされており、それだけでなく、今年5月からは、住民票の続柄の欄に事実婚と同じ「夫または妻(未届)」という表記を認める自治体も現れ、少しずつ同様の対応を行なう自治体が増えています。最高裁でも犯罪被害者給付金制度について同性カップルも事実婚の異性カップルと同等だと認め、同じ待遇を保障する判決が出ており、他の法律や自治体の制度についても事実婚と同様に扱おうとする動きが少しずつ広がってきています。
 そして「結婚の自由をすべての人に」訴訟では、全国7ヵ所の地裁・高裁のうち6ヵ所が、同性婚を認めないのは違憲だとの判断を示しています。同訴訟の東京一次訴訟は10月30日に、九州訴訟は12月13日に判決が言い渡される予定です。
 

  
参考記事:
石狩市、パートナーシップ制度導入 25年度から 多様な性への理解浸透へ(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1062810/

室蘭市パートナー宣誓「認められ幸せ」 第1号カップルに市が受領証(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1058497/

「パートナー」宣誓 2人の道のり/上 「自分らしく」葛藤の末に カミングアウトで家族壊れ(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240913/ddl/k25/040/194000c
「パートナー」宣誓 2人の道のり/下 自分たちを肯定したい 制度は絶対変わると確信(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240914/ddl/k25/040/175000c
カミングアウトで家族崩壊 揺れ続けた「女性」としての生き方(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240912/k00/00m/040/256000c
「隠れるように生きた」 同性カップルがぶつかった壁、その先の光(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240912/k00/00m/040/281000c

パートナーシップ宣誓制度の連携拡大 笠岡市、関西広域に11月参加(中国新聞)
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/524357

鹿屋市もパートナーシップ宣誓制度、10月導入 鹿児島県で6番目(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASS9B4J68S9BTLTB00HM.html

「パートナーシップ制度」未導入の都道府県は残り「16」に。国に「結婚の平等」望む声続々(ハフポスト日本版)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_66e23a15e4b000d8c53512c3

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