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【パリ五輪】少なくとも195名のOUTアスリートが出場へ
Outsportsが7月17日(現地時間)、今回のパリ五輪に出場するOUTアスリート(公にカムアウトしているLGBTQの選手)が少なくとも144名に上ると発表しました。2大会連続で100名超えとなります(2016年のリオ五輪では53名、2021年の東京五輪では185名でした)。カムアウトした男性のオリンピアンの数は過去最多を記録しているそうです。
OUTアスリートの数はスポーツ界における受容度の高まり(特に女性のアスリートにとって)を反映しています。米国では選手団のうち5.6%がLGBTQだそうです。
パリ五輪に出場が決まっているOUTアスリートの中で特に目立っているのは、英国の「飛び込み王子」トム・デイリー、米国の陸上のスター選手Sha’Carri Richardson(おそらく世界最速の女子)、バスケットボール米国代表のDiana Taurasi, Brittney Griner, Alyssa Thomas, Breanna Stewart, Jewell Loyd、Chelsea Gray、ブラジルの体操選手Arthur Nory(アルトゥール・オヤカワ・マリアノ)、そしてニッキ・ヒルツです。
Outsportsは日々LGBTQのアスリートについて発信している世界で最もよく知られたオンラインメディアで、五輪開催のたびにこのように「チームLGBTQ」の人数を発表していますが、世界中のたくさんの選手の中には把握できていない人もいると思われます。今後、申告があれば情報が追加されていきます。
Outsportsは国別のOUTアスリートのリストも掲載しています。
そのほとんどは欧米の国々の選手ですが、アジアでもフィリピンで2名(ボクシングのNesthy Petecio選手とHergie Bacyadan選手)、タイで1名(ボクシングのChuthamat Raksat選手)、トルコで1名(バレーボールのEbrar Karakurt選手)の選手がいます。東京五輪を含め、日本でこれまでカムアウトして五輪に出場した選手は1人もいませんでした(日本のエリートスポーツ界がまだまだLGBTQインクルーシブとは言えない状況にあることを物語っています…。いつかそういう選手が現れたときは、心からの拍手を贈りたいですね)
そして、今回も「チームLGBTQ」の活躍をOutsportsが報じてくれるはずですので、g-lad xxでもお伝えしていきたいと思います。開会式・閉会式のショーの演出と合わせ、楽しみにしましょう。
【更新情報】2024.7.23
Outsportsのリストは2024.7.23時点で155名となりましたので、タイトルのみ更新します。
東京五輪でも最初133名と発表されていましたが、徐々に増え、最終的に185名となりましたので、今後も増えるでしょうし、過去最多となる可能性もあります。
【更新情報】2024.7.28
Outsportsのリストは2024.7.28時点で175名となりましたので、タイトルを更新しました。
【更新情報】2024.7.30
Outsportsのリストは2024.7.30時点で191名となりましたので、タイトルを更新しました。
東京五輪の時の186人よりも多い、歴代最多記録となります。(ただ、パリ五輪に出場する選手の数は約1万700人なので、これでも全体の1.8%程度です)
Outsportsを創立したジム・バジンスキー氏は「最初に集計を始めた2000年シドニー五輪の時は5人だった」と振り返り、「今後、この数値は増え続けるだろう」と語りました。
【更新情報】2024.8.4
Outsportsのリストは2024.8.4時点で195名となりましたので、タイトルを更新しました。
参考記事:
TEAM LGBTQ AT THE 2024 PARIS SUMMER GAMES(Outsports)
https://www.outsports.com/olympics/team-lgbtq/