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【仙台市同性婚家事審判】太白区長が却下求める意見書を提出、原告「とても冷たいものを感じてがっかり」

 婚姻届を受理しなかったことを不服として仙台市太白区に住む同性カップルが区に受理するよう求めて家庭裁判所に申し立てた家事審判について、太白区が裁判所に「憲法は婚姻は異性間でされることを想定していて不受理は憲法違反ではない」などとして却下を求める意見書を提出していたことが明らかになりました。


 仙台市太白区に住む小浜耕治さん(61歳)と、同性の79歳のパートナーは今年2月14日、太白区役所に婚姻届を提出して受理されなかったことから、婚姻の自由を保障する憲法に違反するなどとして区に受理するよう求め、家庭裁判所に家事審判を申し立てていました。
 12日に小浜さんと弁護士らは仙台市で記者会見を開き、今月9日、太白区の檜森亮区長が裁判所に意見書を提出したことを明らかにしました。意見書は「憲法24条では『両性』の合意と規定されており、婚姻は異性間でされることを想定」「法律上、申立人らの婚姻は婚姻の意思を欠く」などとして、区が受理しなかったことは適法であり申立てを却下するよう求める内容でした。
 これについて小浜さんは、「これまで上げてきた私たちの声が届いていないことが、はっきり書面で出てきたということで、とても憤っています」「婚姻意思を欠き、と書いてあります。婚姻の資格がない、意思を欠いていると。いや婚姻したいんですよね」「仙台市がなぜこれを言うのかとても疑問に思いました。もっと市民に近いものだと思っていたのに、私たちの気持ち、同性間の婚姻を求めている人たちのことを一つも書いていない」「とてもとても冷たいものを感じてがっかりです」と語りました。
 また、代理人の太田伸二弁護士は、「いま同性の婚姻を受け付けないという明確な規定がないのに、なぜ不受理と解釈するか、その説明に説得力がない」と語りました。

 小浜さんなどは今後、家庭裁判所に対し反論の書面を提出する方針です。
 今回の対応について仙台市太白区は「手続き中の個別の案件なので、コメントできない」としています。




参考記事:
同性婚の受理求める家事審判 仙台市太白区が却下求める意見書(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240712/6000028154.html
同性婚 受理求めて家事審判 太白区が却下求める意見書(仙台放送)
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2024071200009
同性カップル婚姻届け受理されず…当事者が会見「とても冷たいものを感じてがっかり」(ミヤギテレビ)
https://nordot.app/1184441142997385713?c=1179248089549373591
「私たちの声が届いていない」同性カップルが婚姻届不受理の意見書に憤り 区長「不受理は違憲ではない」(東北放送)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1292260
同性婚求める家事審判、仙台市太白区長「憲法に違反しない」と意見書(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASS7D4H1SS7DUNHB005M.html

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