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函館市に常設のコミュニティセンター「はこにじ」がオープン
北海道函館市に5月15日、常設のコミュニティセンター「函館にじいろセンター(はこにじ)」が誕生しました。道内に暮らすLGBTQ+への差別や偏見、社会的な孤立をなくす活動を行なう一般社団法人「にじいろほっかいどう」が開設するものです。
「はこにじ」は函館山のふもとにある黄緑色の扉の長屋で、木造2階建ての民家をリノベーションしたもの。水色で「はこにじ」と書かれたステッカーが貼られた扉を開けると、青色の壁紙で覆われたかわいらしい部屋にたくさんのイスが並びます。奥にはモニターの設置された部屋もあり、小規模な講演会やトークイベントを催すことができます。相談したり、一人で過ごすこともできるようです。
開設されるのは原則木〜日で、日中の時間帯は「にじいろほっかいどう」のスタッフが常駐、軽食を提供したりも。ギャラリーも同時にオープンし、マイノリティをテーマにした作品の展示なども企画します。当事者や支援者であれば誰でも気軽に立ち寄ることができます。
4月のプレオープンの日には市内外から30人以上が訪れ、にぎわったそうです。
はこにじプレオープンしました!!! pic.twitter.com/ZZMIvdQwwR
— にじいろほっかいどう (@nijiirohokkaido) April 13, 2024
「にじいろほっかいどう」の理事長の国見亮佑さん(仮名)は「LGBTQの当事者、支援者、関心のある人たちが、日常的に集まることができる場所になれば」と語ります。
国見さんはパートナーのたかしさん(仮名)とともに「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟の原告として5年間、訴訟に携わってきました。3月の札幌高裁の画期的な判決に立ち会い、うれし涙を流すパートナーと喜びを分かち合いました。「はこにじ」には札幌高裁判決から2ヵ月余りが経ち、イベントごとが多い関係者の交流を「日常」の一つにしたいという国見さんの思いがつまっています。
「はこにじ」で迎えるたかしさんは「ここに来たら『なんだかほっとするね』と思えるような場所にしたい。ゆっくりと過ごしたい人、楽しくお話ししたい人。みんな、それぞれが過ごしやすい空間に」と語っています。国見さんは「地元の人だけでなく、帰省した際に窮屈な思いをする当事者も安心して過ごせる居場所にしたい」と話しています。
なお、5月25日の夜にはオープニングパーティが開かれるそうです。詳細はこちらをご覧ください。
函館にじいろセンター(はこにじ)
住所:函館市元町2-9
開館時間:木金14:00-17:00、土日13:00-16:00(このほか、イベントや講演も不定期に開催)(土日に別のイベントでスタッフが函館からいなくなるようなときは土日を閉館する代わりに月火水のどこかを開けるそうです)
参考記事:
LGBTQの交流をイベントから日常に 「はこにじ」がオープン(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240522/k00/00m/040/110000c
性的少数者支援、函館に常設拠点 5月開設 相談や交流の場に(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/998829/