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タイ下院で婚姻平等法案が採択されました

 今年1月、タイ下院の第一読会で婚姻平等法案が圧倒的多数で採択されたとのニュースをお伝えしていました。その後、特別委員会が法案をさらに練り直し、再び下院議会にかけられる流れになっていましたが、3月27日、賛成400、反対10(5人が棄権または無投票)の圧倒的賛成多数で可決されました。 
 法案は今後、上院での可決と国王の承認が得られれば成立します。 法案は国王による承認後、王室官報に改正民商法が掲載され、120日後に発効します。このプロセスは年内に完了する見込みだそうです。(なお、たとえ上院で否決されたとしても、制度として下院の優越が決められているので、下院で再び採択されれば成立します。また、国王は、法案への署名を遅らせることはあれど、法案自体を拒否して無効とする権限はありません。したがって)事実上、これを以ってタイで同性婚が実現したと言ってよさそうです(おめでとうございます!)。アジアでは台湾、ネパールに次ぐ3ヵ国目となります。
 
 婚姻平等法案は現行の民法の婚姻の定義を修正するもので、「男性」や「女性」を「個人」と表現するほか、「夫婦」という記載を「パートナー」へと書き換えます。
 婚姻平等法の施行により、タイでは18歳以上の同性カップルの婚姻が承認され、相続や税控除、養子縁組などの権利も認められることになります。
 
 来月のソンクランは、同性婚実現を祝い、これまで以上に華やかに盛り上がるのではないでしょうか。

 なお、タイ政府観光庁は日本のLGBTQ旅行客の誘致に力を入れてキャンペーンを展開しており、特設サイトを設けるとともに、昨年のTRPにブースも出展しています。
 
 セター首相は、2028年の「ワールドプライド」の開催地としてバンコクが名乗りを上げることにも支持を表明したそうです。2025年に台湾・高雄で開催が決まっていたワールドプライドは中止になってしまいましたので、アジア初はバンコクになる可能性が出てきました。
 

参考記事:
東南アジアで初となる「同性婚」を認める法案がタイの下院で可決(テレビ朝日)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000342649.html
タイ、同性婚合法化へ 議会が法案可決(ロイター)
https://jp.reuters.com/economy/VHVQ4UFM7FOP3ODPLWKHZZVKQ4-2024-03-27/
タイが同性婚合法化に前進、下院が法案可決-セター政権の重要政策(Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-03-27/SAZVYKT0G1KW00
タイ下院、同性婚法制化の法案を可決(CNN)
https://www.cnn.co.jp/world/35217024.html

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