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地域金融機関でLGBTQ+の存在を前提にした商品設計を行なっているのは3割程度

 みずほリサーチ&テクノロジーズは25日、全国の地域金融機関(地方銀行/第二地方銀行/信用金庫)と従業員を対象に、LGBTQ+に関する取組状況と意識や風土を可視化するアンケート調査を実施した結果を公表しました(詳細はこちら
 住宅ローン等の金融商品において規定の「配偶者」の定義に同性パートナーを含めるなど、LGBTQ+の存在を前提にした商品設計を行なっている、検討している(すでに話し合いや情報収集を始めている)「検討する予定がある」と回答した企業は3割程度にとどまりました。
 また、地域金融機関内でLGBTQ+に関する取組を行なっているのは1割弱にとどまり、取り組むうえでの課題として「当事者のニーズや社会動向等の情報不足」「参考にしたい他行の状況がわからない」「何から始めてよいかわからない」などが挙げられました。
 他方、取組は十分とはいえないものの「地域金融機関として、性的マイノリティに関する社会環境の課題解決に貢献したい」に対して「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答する金融機関は9割程度となりました。
 このように、LGBTQ+の課題解決に貢献したいとは思っているものの、まだ実際には取り組めていない企業が多い状況が浮き彫りになりました。

 取り組むうえでの課題として「当事者のニーズや社会動向等の情報不足」「参考にしたい他行の状況がわからない」といった声も上がっていたように、まだ世間では「LGBTQ×金融」に関する情報があまり浸透していないのかもしれません。PRIDE JAPANではニュースのカテゴリーの一つに「金融業界の取組」を設けていますので、これから取組みを検討している地域金融機関の皆様は、ぜひ「金融業界の取組」で絞込みをして読んでみてください。

 
 
 住宅ローンといえば、子育て世帯・若年夫婦世帯に対し、子の人数等に応じた【フラット35】の借入金利を一定期間引き下げる制度「【フラット35】子育てプラス」について、2024年2月13日資金受取分から金利が引下げられ、注目が集まっていますが、実は【フラット35】子育てプラスは同性カップルも対象になっています。借入申込時にカップルのどちらかが借入申込年度の4月1日において40歳未満であれば、子どもがいなくても引下げが受けられます。
 こちらのニュースお伝えしたように、昨年1月から同性カップルも【フラット35】を利用できるようになっています。
  
 同性パートナーが生命保険の受取人として認められ、共同で住宅を購入することもできるようになり、こうして【フラット35】の制度利用も可能になりました。(地域金融機関ではまだそれほど取組みが進んでいないという状況はありつつも)10年前には想像もできなかったようなことが現実になっています。これまでさまざまなかたちで世間に働きかけを行なってきた活動家の方たちや、パレードに参加するなどしてきた当事者のみなさん、支援してくださったアライの方たちのおかげと言えます。



出典:
LGBTQ+に関する地域金融機関の取組状況と従業員の意識を可視化するアンケート調査を実施(みずほリサーチ&テクノロジーズ)
https://www.mizuho-rt.co.jp/company/release/2024/r03-sogi.html

【フラット35】子育てプラスとは?(住宅金融支援機構)
https://www.flat35.com/lp/19/kosodate-plus/index.html

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