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【同性パートナーシップ証明制度】愛知県が4月から「ファミリーシップ宣誓制度」を導入
愛知県が4月から「愛知県ファミリーシップ宣誓制度」を始めます。宣誓した同性カップルや事実婚カップルのパートナーシップを公的に家族と認め、宣誓受領書(パートナーシップ証明書)を発行するとともに、カップルの子どもも同様に家族と証明します。証明書を提示すると県営住宅への入居の申込みが可能になるほあか、県立病院で家族として面会や手術の同意などができるようになります。宣誓には予約が必要で、19日14時から申込みを受け付けます。
大村知事は18日の会見で「多様性を認め合い、誰一人取り残されることのない人権尊重の社会づくりをさらに前進させることができるようしっかりと取り組んでまいります」と語りました。
愛知県は昨年8月、都道府県初のファミリーシップ制度の導入を表明していましたが、実際に初めて導入したのは鳥取県になりました。事実婚カップルも含めたファミリーシップ制度の導入は、全国の都道府県で初めてだということです。
なお、愛知県ですでに「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を導入している春日井、小牧、豊山の近隣2市1町は3月1日、転居に伴う宣誓手続きの簡素化のための連携協定を締結しました。豊山町はこれとは別に名古屋市とも協定を結びました。
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滋賀県の三日月知事は昨年9月、2024年度中に「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせる意向を示していましたが、県は8日、2024年度中に開始する方針を明らかにし、県議会で制度の骨子案を説明しました。
すでに制度を実施している他の自治体では、県営住宅への世帯での入居や、県立病院での面会や手術の同意ができるようになっていますが、県ではパートナーシップ証明によってどのような行政サービスを受けられるようにするかは具体的な内容を検討中だそうです。
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今年1月に伊達市が初めて導入したことで「空白県」状態は解消されたものの、いまだ県としての制度導入には消極的な福島県に対し、様々な方面から批判の声が上がっていると毎日新聞が伝えていました。
関連条例を6月市議会で改正し、「市パートナーシップ制度」を導入する福島市の木幡浩市長は、制度導入の理由として「自治体単独ではなく、より広いレベルで導入しないと『効果がないのでは?』と考えてるのは確か。ただ、県などを見ると当面『動き』はなさそうで、市民のために動かないのはいかがなものか」と述べました。消極的な県の動きにしびれを切らし、先に市で導入した格好です。
2月8日には県男女共同参画審議会も「県が中心となって方向性を示すべき。2024年度の制度導入に向けた検討に着手してほしい」として、制度導入を求める意見をとりまとめましたが、内堀雅雄知事は2月15日の会見で「審議会の意見を受け止めつつ、国における動向や住民に身近な行政サービスを提供している市町村の意向などを丁寧にうかがってまいる」と答えるにとどまり、消極的な姿勢をうかがわせました。男女共生を担当する県の職員の中には「市や町がパートナーシップ制度の導入などに取り組む中、広域自治体として申し訳ない思い。トップの知事が『やる』と言えば動き出すのに一向にそうならないし、庁内では職員が上司に意見を進言できる雰囲気もない。『誰もが暮らしやすい県づくり』を本当に進めるなら、性的マイノリティの当事者の声も積極的に聴きに行ってほしい」と語る方もいました。
「多様性を認め合ういわき市を目指す会」で活動する10代の当事者の方は、「市に署名を提出しても『検討中』で、この状況の中で『県も』かという思い。差別的な視線はいまだにあり当事者らがなかなか声を上げにくい事情もある中で、まずは当事者の現状を理解し、県や導入していない市町村に制度が広まっていってほしい」と話しています。
「郡山にじいろサークル」の代表でふくしまレインボーマーチの共同代表も務める広瀬柚香子さんは、「そもそもこの国は性的少数者がパートナーと結婚できない国であり、その上で最低限のパートナーシップ制度さえ導入されていないのが現状だ」と、「内堀雅雄知事をはじめ、県や導入に後ろ向きな人たちには、もし自分の子どもが性的少数者だったら、と「自分ごと」として考えてほしい」「そんな県ならもう他のところへ移ろうと考える人も実際存在している」「一人一人の当時者のことをもっと考えてみてほしい」と訴えています。
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北海道では深川市が「パートナーシップ宣誓制度」を導入し、3月から受け付けを始めました。空知管内の導入は岩見沢市、滝川市に続き3例目です。
名寄市は13日、市議会で制度導入について問われ、「今のところ予定していないが研究していく」と述べ、先行自治体の調査を進める考えを示しました。今年1月に制度を導入した旭川市から運用状況などを情報収集しているそうです。
登別市でも素案を作成中で、早ければ2024年度中に導入予定だそうです。
北海道新聞では、昨年1月にパートナーシップ宣誓を行なった苫小牧市の関美緒さん&五十嵐正美さんをフィーチャーした記事も掲載されていました。2022年2月、正美さんのお母様の容体が急変し、入院しましたが、病院に駆けつけた美緒さんは「身内じゃない人は入れません。お友達は部屋の外にいてください」と言われ、最期のお別れができなかったそうです。美緒さんは愛する人に最も寄り添ってあげたい時に家族としてそばにいられず、「もし、私たちの関係性が認められていたら」と悔しい思いをしたそうです。パートナーシップ宣誓を行なった今は「私たちは家族だ」と胸を張れるようになったといいます。
しかし、正美さんの名義でローンを組んで家を建てたため、法律上の配偶者ではない美緒さんは現在も、特別な手続きを経なければ家を相続することができず、正美さんが亡くなった後も住み続けられる保障がありません。美緒さんは「当事者は特別な権利なんて何一つ求めていない。みんなと同じ当たり前の権利を認めてもらいたいだけ」と語りました。
お二人とも「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟の裁判を何度か傍聴し、応援してきたそうです。昨年10月の意見陳述で原告の方が、病院で亡くなった自身の父親にパートナーが面会できるか不安だったと語った際は、涙がぼろぼろとあふれて止まらなかったといいます。お二人は「社会の多様性に、国は早く追いついてほしい」と語っています。(この記事は3月8日付けですので、札幌高裁判決についてのコメントはないのですが、きっとお二人も判決を喜んだことでしょう)
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その「結婚の自由をすべての人に」北海道訴訟の昨年10月の意見陳述で原告の方は、同性パートナーシップ証明制度は「法的効力を持たない弱々しい灯(ともしび)」であり、同性婚の必要性を認める司法判断こそが「人権の灯がともり続ける社会」につながると訴えていました。
時事通信「広がるパートナーシップ制度 人口の7割超が利用可能に」という記事で、虹色ダイバーシティの村木真紀代表は「制度ができたときはパートナーとのつながりを証明するものがなかったので、うれしかった」ものの、「結婚の自由をすべての人に」訴訟が始まってからは「なぜこの制度しかないのか」と思うようになった、結婚できないことは人生設計に大きな影響を及ぼすため、「国は最高裁判決を待たずに同性婚を立法化してほしい」と語っています。
これだけ多くの自治体が同性パートナーシップも婚姻相当だと認め、公的に承認する制度を導入しているなか、また、「結婚の自由をすべての人に」訴訟で(それ自体が稀である)違憲判決が続々と出ていて、国会で早く同性婚の法制化に向けた議論を進めるよう求めているのに、政府は慎重論に終始しています。
「結婚の自由をすべての人に」訴訟・東京弁護団は、こちらの投稿で私たちができる4つのことを紹介しています。一日でも早く婚姻平等が実現するようにと願う方は、できることをやっていけたらよいのではないでしょうか。
参考記事:
愛知県 4月から「ファミリーシップ制度導入」へ 婚姻関係ない同性カップルや事実婚カップルの子どもも「家族」に(CBCテレビ)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/1059703?display=1
同性カップルや事実婚カップルを「家族」と認める制度スタートへ 県営住宅の入居などが可能に…愛知県(名古屋テレビ)
https://www.nagoyatv.com/news/?id=023426
春日井市・小牧市・豊山町パートナーシップ制度で連携 転居した場合の手続き簡単に(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/864285
パートナーシップ宣誓制度 滋賀県が24年度中に開始へ(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/865728
パートナーシップ“後進”の福島県 消極姿勢に当事者から憤り(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240305/k00/00m/040/109000c
深川市、パートナー制度開始 空知で3例目(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/986425/
パートナーシップ制度「研究していく」 名寄市、市議会で(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/987016/
パートナーシップ制度 導入相次ぐ 自治体が婚姻相当と認定<西胆振ニュース虫めがね>(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/985308/
「私たちは家族」 苫小牧でパートナーシップ宣誓をしたカップルの願い(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/983224/
広がるパートナーシップ制度 「弱々しい灯」法的効力なく限界も(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20240314/k00/00m/040/030000c
広がるパートナーシップ制度 人口の7割超が利用可能に―同性婚訴訟(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031400690