NEWS

とくしまプライドパレードの長坂さんとそのパートナーの方が市内のホテルで結婚式を挙げました

 2月11日、とくしまプライドパレードを主催している長坂航さんとパートナーの秋田直己さんの結婚式が徳島市のホテルで行なわれました(おめでとうございます!) その模様は四国放送など地元メディアでも報道されました。

 
 お二人の出会いは14年前。長坂さんが経営するバー「BITCH」に秋田さんがお客としてやってきたのが始まりだったそうです。1年後には一緒に住むようになりました。お二人は徳島市の「パートナーシップ宣誓制度」第1号のカップルにもなりました。
 その後、長坂さんは徳島県全体で「パートナーシップ宣誓制度」を実現してほしいと、アライの方たちと一緒に「レインボーとくしまの会」を立ち上げ、活動を始め、一昨年からとくしまプライドパレードと講演会も開催するようになりました。
 長坂さんは、これまでパートナーが手術を受ける際、同意書に判を押せないなど悔しい思いをしてきました。「まずは公的機関が私たち同性のカップルを家族として認める制度です。病院で救急のときにいちばん困る。家族ではないとのことで面会ができなかったり、手術の同意書が押せなかったり、病状説明が聞けなかったりするのです」「同性カップルは、何年つきあっても、何年家族以上のつきあいをしてても、他人として扱われることがつらかったです」
 
 昨年、長坂さんは愛媛県の女性カップルが結婚式を挙げたいのに「軒並み式場に断られている」という話を聞き、徳島県内で実績を作ろうと、自ら式を挙げることを決めました。
 お二人も、神前式をしようと神社などをあたりましたが、断られることが多く、簡単ではなかったといいます。幸い、ホテルサンシャイン徳島が快く受け入れてくれました。
 そうして2月11日、ホテルサンシャイン徳島に160人を超える方たちが集まりました。お二人はお揃いの襟元が黒いシャンパンゴールドのタキシードを着て胸にレインボーカラーのコサージュを挿して入場しました(本当は長坂さんは黒いタキシードがいいと思っていたそうですが、秋田さんがこの色を希望したそうです)。秋田さんは、母親のような親しい間柄の女性のエスコートで入場しました。
 お二人は「未来へつながる結婚式。愛に条件はいらない。愛の表現はいろいろでいい。美味しいご飯を作り続けます。感謝の気持ちを忘れません。どんな時も一番の味方でいます。おじいちゃんになっても愛し続けます。私たちはこれからもなんでも二人で話し合い、協力し合って、笑顔あふれる温かい家庭を築いていくことをここに誓います」「一生、支え合って生きていきます」と誓いの言葉を述べ、会場の皆さんから大きな拍手が贈られました。
 参列した方は、「感動しました。男性同士のパートナーでも、全然私はこんな形もありやなって、改めて思いました」「今までこういうのに全く縁がなかった。男の子同士っていうのが身近にくると、いろいろと考えさせられるし、それはそれでいいんじゃないかと思う」「やりたい人はやればいいし、それを法律で縛るのはおかしいなと、逆に思います」などと語っていたそうです。

 式の後に開かれた披露宴では、参加者がレインボーフラッグを振ってお二人を温かく迎えたそうです。
 楽しく、和やかに盛り上がった披露宴の最後、お二人はお互いに手紙を読み合いました。
「何気ない日常のやりとりが僕にとって一番の幸せ。ママと結婚式を挙げることができるなんて夢を見ているようです」( 秋田さん)
「日本ではまだ、法律上の結婚が認められていないからこそ、今のタイミングですることが、たとえ微力でも社会を変えるきっかけに、若い世代が少しでも生きやすくなる力になりたいという思いで、本日、おっさん同士の結婚式をしました。最後に私たちはこれからもお互いを支え合い、共に人生のパートナーとして歩んでいきたいと思います」(長坂さん)
 長坂さんの弟さんである護さんは、「兄もいろいろ苦労してたし、苦労してた人生を思うと、本当に家族として嬉しく思ってます」と語ったそうです。

 長坂さんは取材に対し、今後47都道府県で同性パートナーシップ証明制度が実現し、国が同性婚を認めるまで頑張りたいと語りました。



参考記事:
男性同士のカップルによる結婚式が多くのハードルを乗り越え実現 2人が愛を誓い合う【徳島】(四国放送)
https://news.ntv.co.jp/n/jrt/category/life/jr33f3a59d33094a48adfbc08636631f4e

同性カップルが愛誓う 徳島市で挙式、親族ら祝福 新郎、希望かなえ笑顔(徳島新聞)
https://www.topics.or.jp/articles/-/1033708

ジョブレインボー
レインボーグッズ