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米大使が15名の大使と共同でビデオメッセージ、LGBTQの平等の権利を訴え
G7広島サミットを前に米国のラーム・エマニュエル駐日大使がカナダ、欧州10ヵ国、欧州連合(EU)、オーストラリア、アルゼンチンなど合わせて15の在外公館の大使らとともに「LGBTQI+の権利を支持する在日外国公館のメッセージ」と題するビデオメッセージを発表しました。
私が複数の親友から同じアドバイスを受けたら、それに対して真摯に耳を傾けます。都内15の在日外国公館は、ある共通のメッセージへの支持を表明しました。それは、われわれは全ての人の普遍的人権を擁護し、LGBTQI+コミュニティーを支援し、差別には反対するというものです。 https://t.co/LpXb5dLFKY
— ラーム・エマニュエル駐日米国大使 (@USAmbJapan) May 12, 2023
エマニュエル駐日米国大使は本日夕方、「私が複数の親友から同じアドバイスを受けたら、それに対して真摯に耳を傾けます。都内15の在日外国公館は、ある共通のメッセージへの支持を表明しました。それは、われわれは全ての人の普遍的人権を擁護し、LGBTQI+コミュニティーを支援し、差別には反対するというものです」とTwitterにコメントし、15の在外公館の大使らとともにコメントするビデオメッセージを発表しました。
ビデオメッセージでエマニュエル氏は「日本には今、希望の兆しが見えています。誰一人取り残さない社会を実現する時です」「差別が許される国などありません」と語りました。
ロングボトム英国大使は、広島サミットで日本が議長国を務めることを踏まえ「(LGBTQなどの)平等な権利に向けた具体的な成果を期待している」と呼びかけました。
スウェーデンのヘーグベリ大使は、「国に関係なく、誰にでも誰を愛するか決める権利がある」と強調しました。
フィンランドのヤースライネン大使は、LGBTQの権利について「純然たる人権だ。あらゆる差別を過去の遺物にしよう」と語りました。
米国大使館の公式サイトにも「ラーム・エマニュエル駐日米国大使の声明:LGBTQI+の平等を支援する在日外国公館からのメッセージについて」とのコメントが掲載されました。
「先月、25の在日外国公館が何千人もの日本人と共に「東京レインボープライド2023」に参加し、婚姻の平等、普遍的人権、そして日本や世界中のLGBTQI+の人々に対する国際的な支持を表明しました。
差別が許される国などありません。全ての人々が平等であると信じるのであれば、私たちは国内外で声を上げ、立ち上がる義務があります。「東京レインボープライド2023」は閉幕しましたが、全ての人々の平等を実現する私たちの取り組みは続きます。
今日ここに、ビデオメッセージを通じて15の在日外国公館が、全ての人々の平等に対する支持を表明しました。アメリカ大陸、ヨーロッパ、インド太平洋など、私たちは世界中の代表です。ぜひビデオをご覧ください 。そして、平等に関する私たちの考えを知って下さい」
3月の書簡に続き、15もの在外公館の大使が共にメッセージを発するのは極めて異例なことと言えるのではないでしょうか。このタイミングで「LGBTQ差別は許されない」「平等な権利を」とのメッセージが発せられたのは、19日から始まるG7広島サミットを控え、日本政府に対して法案成立を促す強いメッセージを伝えたい意図があると見られます。
参考記事:
米エマニュエル大使がビデオメッセージ発表「LGBT法案」動き促す意向か(テレ朝ニュース)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000299102.html
駐日大使ら、LGBT支援で動画 「差別防止で法律必要」(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023051201294
LGBT擁護の法整備を 15外国公館、日本に促す(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB12CCN0S3A510C2000000/