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平良愛香牧師監修の『LGBTとキリスト教』がキリスト教書店大賞2023を受賞

 全国のキリスト教書店の店員が選ぶ「キリスト教書店大賞2023」の結果が1日、公式フェイスブックで発表され、平良愛香牧師監修の『LGBTとキリスト教』が大賞に選ばれました。(おめでとうございます)


 『LGBTとキリスト教』は、日本キリスト教団出版局の月刊誌『信徒の友』の2019年度の連載に書き下ろしを加えて単行本化した本です。LGBTQ(性的マイノリティ)を中心とした20人の体験記や、LGBT理解増進のために活動する当事者や支援者の取組みを紹介するコラムなどがまとめられています。
「LGBT当事者を中心とした20名の体験記。性的少数者の生きづらさと同時に、社会や教会で確実に体現しつつある希望や実例を語りながら、性の多様性と可能性の豊かさを伝える。コラムでは当事者や支援者による、差別や偏見を解消するための取り組みを紹介」(日本キリスト教団出版局公式サイトより)
 新免貢さんは、「本書は、近代のあらゆるシステムに巧妙に刷り込まれた「男と女」の二分法の限界に気づかせ、現代に適合した豊かな人間理解へと導く感動的な良書である」「本書を読むうちに、世界を熱狂の渦に巻き込んだレディ・ガガのヒット曲『ボーン・ディス・ウェイ』を聴いているかのような気にさせられる」「神はLGBTを排除しないという健全な創造信仰が本書全体を貫いている。しかし、一部の証言者は抑え気味に述べているが、世界宗教たるキリスト教は、「聖書ではそう述べている」という言い方でLGBT当事者たちを苦しめてきたことの責任は問われるべきである。1978に暗殺されたゲイ人権活動家でサンフランシスコ市会議員のハーヴェイ・ミルクは、聖書の言葉の意味がねじ曲げられていることに対して宗教指導者たちが音なしのかまえでいることを「沈黙の共謀」と非難したことが思い起こされる」という、素敵な評を寄せています(詳細はこちら

 キリスト教書店大賞は、低迷するキリスト教出版業界の活性化を目的に2011年から実施されています。主催のキリスト教出版販売協会に加盟する全国のキリスト教書店の店員が、前年に出版されたキリスト教書の中から一次選考でノミネート作品10点を選び、二次選考で大賞を決めます。 

 キリスト教の世界では、米国の福音派など、トランスジェンダーやドラァグクイーンへのバッシングをはじめLGBTQの権利を抑制する政治家に肩入れし、アンチLGBTQと見なされる宗派もあるわけですが、そんななか、日本のキリスト教書店の店員の方たちがLGBTQを肯定する本を1位に選んだというのはスゴいことではないでしょうか。日本ではLGBTQに対してサポーティブなキリスト者の方が多いのだろうなと思えます。
 そして、『LGBTとキリスト教』が、このように多くの支持を得るような本当にいい本だということも言えるでしょう。
 もしご興味のある方は、読んでみてはいかがでしょうか。





参考記事:
「キリスト教書店大賞2023」に平良愛香牧師監修の『LGBTとキリスト教』(クリスチャントゥデイ)
https://www.christiantoday.co.jp/articles/32597/20230801/christian-book-of-the-year-2023.htm

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