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全国家庭動向調査で既婚女性の4人に3人が「同性婚認めるべき」と回答しました

 国立社会保障・人口問題研究所が22日に公表した「全国家庭動向調査」で、既婚女性の4人に3人が「同性婚を法律で認めるべきだ」と回答したことが明らかになりました。
 
 
 全国家庭動向調査は、出産や子育て、家族関係の実態を把握するため1993年に始まり、今回で7回目となります。
 国民生活基礎調査で実施された調査地区内より無作為に抽出した300調査区内のすべての世帯(約15000世帯)を対象としており、第7回調査では、当該世帯のうち、結婚経験のある女性(複数いる場合は最も若い結婚経験のある女性、1人もいない場合は世帯主)に回答を依頼しています。第7回調査は昨年7月に実施され、有効票数(既婚女性)は5518人でした。その結果をまとめたものが22日に発表されました。
 同性カップルについての考え⽅の各項⽬への賛成割合を見ると、以下のようになりました(割合が高い順)
・「男性どうしや、⼥性どうしのカップルにも、なんらかの法的保障が認められるべきだ」への賛成は80.5%にも上りました。極めて高い数字です。同性カップルについて初めて調査した前回(2018年)から5.4ポイント上昇しています。
・「同性どうしのカップルも、男女のカップルと同じように、子どもを育てる能力がある」への賛成は78.8%で、9.4ポイントも増えました。
・「男性どうしや、女性どうしのカップルで暮らし、という生き方があってもよい」への賛成は78.7%でした。6.8ポイント増です。
・「男性どうしや、女性どうしのカップルが養親や里親になってもよい」への賛成は76.4%でした。9.7ポイントも増えています。
・「男性どうしや、女性どうしの結婚(同性婚)を法律で認めるべきだ」への賛成は75.6%に上り、6.1ポイント上昇しました。
・「女性どうしのカップルも、生殖補助医療を用いて、子どもを持てるようにすべきだ」が60.0%となり、この項目だけはやや少なめでした。しかし、前回より11.9ポイント上昇しており、上昇率は最も高くなりました。
 前回と比べると、全体的に賛成割合が増えているのですが、特に子育てに関する項目での賛成が大幅に増えたことがわかります。(メディアで子育てする同性カップルのことがたくさん紹介されるようになり、認知が高まったことが大きいと思われます)
 
 夫婦別姓については、「夫、妻とも同姓である必要はなく、別姓であってもよい」への賛成が61%となり、前回から10.5ポイント増え、比較可能な2008年以降、過去最高となりました。 
 
 なお、選択的夫婦別姓制度に関してお伝えすると、ちょうど昨日、選択的夫婦別姓制度の導入などを通じ、ジェンダー平等を推進する「一般社団法人あすには」が設立されました。代表理事の井田奈穂さん(「#私のお賽銭のゆくえ プロジェクト」を立ち上げるなど、LGBTQコミュニティと協働している方です)は記者会見で「2025年までに選択的夫婦別姓の法制化を実現したい」と、サイボウズの青野慶久社長は「経営者は基本的に賛成している。ただ、なかなか政治が動かない。あきらめずに一歩一歩、外堀を埋めていきたい」と語りました。
 
 同性婚も選択的夫婦別姓制度も、海外では当たり前で(夫婦別姓は日本だけです)、海外の方が日本に来づらくなるなど、ビジネスにも悪影響を与えており、経済界からも早く導入をと求める声が高まっています。各種調査でも、賛成の割合は本当に高くなりました。世間の人たちの意識も、社会も、すでに賛成の方向に変わっています。
 一日も早く、国会で議論が進み、法制化が実現することを望みます。
 
 

参考記事:
既婚女性、同性婚に賛成は75.6% 6ポイント上昇 家庭動向調査(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASR8Q5WZ2R8QUTFL00G.html

「2025年までに選択的夫婦別姓の法制化を」 ジェンダー平等目指す新団体設立 支援金1000万円超(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/271681

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