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ラトビアでオープンリー・ゲイの大統領が誕生

 ラトビアで7月8日、オープンリー・ゲイのエドガルス・リンケービッチ氏が大統領に就任しました。昨年4月、サンマリノで世界初のオープンリーゲイの国家元首が誕生したのに続く2人目で、EUでは初です。


 親欧米派の中道政党である新統合党所属のエドガルス・リンケービッチ氏は、首都リガの国会議事堂で就任宣誓を行ないました。任期は4年です。リンケービッチ氏は2011年から10年以上外相を務め、今年5月の議会の幹線投票で次期大統領に選出されました。議院内閣制を導入したラトビアでは、大統領を国会議員100人の投票で選びます。大統領は象徴的にラトビアを代表し、軍統帥権者を務めるほか、外交などで儀礼的な役割を担います。法案署名、首相指名、議会解散などの権利が与えられますが、大統領中心制国家のように主導的に国政を運営することはありません(国家元首ですが、政府首脳ではありません)
 
 リンケービッチ氏は2014年、SNSを通じて「私はゲイであることを誇りに思う」とカムアウトし、ラトビアでの婚姻平等(同性婚)実現のために闘うと約束しました。
 
 旧ソ連圏のバルト三国の一つであるラトビアは、西欧諸国に比べ、LGBTQに寛容というわけではありませんでした。
 2006年、ラトビアは同性婚を禁止しています。同年の世論調査で、同性カップルの養子縁組に反対する人は実に89%にも上っています。
 アムネスティによると、当時、ラトビアのLGBT団体(Mozaika)が主催したリガ・プライドは十分な警察の保護が受けられず、参加者は反対派のデモ活動者によって罵倒され、身体的な攻撃も受けていたそうです。
 リンケービッチ氏は歴代最長の外相として働きながら国民の支持を得たと語っています。
 
 お隣りのエストニアでは半月前に同性婚法が承認されています。ラトビアでも(情報が少なく、あまりはっきりとは言えませんが)リンケービッチ氏のおかげで、人々の意識も変わりつつあるのではないでしょうか。
 
 
 なお、世界初の同性愛者の政府首脳は2009年〜2013年にアイスランド首相を務めたヨハンナ・シグルザルドッティル氏で、EUで初の同性愛者の政府首脳は2011年〜2914年にベルギー首相を務めたエリオ・ディルポ氏です。
 欧州では現在も、アイルランドのレオ・バラッカー首相、ルクセンブルクのグザヴィエ・ベッテル首相、セルビアのアナ・ブルナビッチ首相がオープンリー・ゲイまたはレズビアンの政府首脳となっています。そして、サンマリノのパオロ・ロンデリ氏とラトビアのエドガルス・リンケービッチ氏がオープンリー・ゲイの国家元首ということになります。
 
 

参考記事:
EU初の性的少数者の国家元首…ラトビア新大統領が就任(中央日報)
https://japanese.joins.com/JArticle/306388

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