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3月31日トランスジェンダー可視化の日、渋谷で当事者がスピーチする「Transgender Live」が開催されました

 3月31日トランスジェンダー可視化の日、渋谷駅ハチ公口で、トランスジェンダーの方たちがスピーチする「Transgender Live」が開催されました。DJの音楽をバックに、10名を超えるトランスジェンダーやXジェンダーの方たちが渋谷を行き交う人々に向けてトランスジェンダーのリアルを伝える素敵なイベントでした。


 「性的指向や性自認を尊重する(差別を禁止する)法整備が進むと、男性が“心は女性だ”などと言って女湯に入ってきても差別を理由に止められなくなる」などといった事実無根の言説が流布され、トランスジェンダーに対する中傷が激しさを増しているなか、(LGBT法連合会もトランス女性をめぐるデマに抗議する声明を発表していますが)3月31日のトランスジェンダー可視化の日に合わせ、当事者団体「TransGender Japan」がこのイベントを企画しました。
 TransGenderJapanの畑野とまとさん、そのパートナーのぷちとまとさん、素敵な動画「あの日の自分へ」も製作した浅沼智也さん、aktaのジャンジさん、ドラァグクイーンのラビアナ・ジョローさん、新宿区議の高月まなさん、プライドハウス東京の時枝穂さん、「Label X」の代表の方、外国人留学生のトランス女性の妹の代わりにスピーチしたお兄さんなど、多彩な方々が、トランスジェンダーとしての経験やリアリティを次々に語りました。とまとさんは「トランスジェンダーは化け物じゃありません。ふつうの人間です。ちょっと変わってるだけです。リアルなトランスジェンダーを知ってください」と、時枝穂さんは、「男性でも女性でもないジェンダーで10年過ごしました。辛かったのは、自分自身の性別のことを誰にも言えなかったことです。LGBTQの人と10代に出会っていたら、人生が変わったと思います」「就職も困難で、正社員で働いたことがありません。この社会で生きてていいのかと苦しみました」と自身の経験を切々と語り、「今は社会が良くなってほしいと思って活動に取り組んでいます。一人でも多くの当事者が希望を持って生きられるようになってほしい」と訴えました。共同代表の浅沼智也さんは「ずっと下半身のことばかり聞かれ、お風呂やトイレの利用ばかり問題にされてきました。当事者は就職や医療の場で排除されるなどさまざまな困難にも直面しています。誤ったイメージでくくるのではなく、リアルな当事者の声を聞いてほしい」と訴えました。
 金曜の夜の渋谷の空気感や、素敵なDJさんの音楽もあいまって、とても素敵なイベントになっていました。

 イベントの模様がYouTubeに上がっていますので、ぜひご覧ください。




参考記事:
トランスジェンダーを巡り広がるデマ 「当事者の声を聞いて」訴え(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20230331/k00/00m/040/381000c

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