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世界水泳選手権2023福岡大会の期間中、福岡市内に「プライドハウス福岡」が設置されることがアナウンスされました
プライドハウス東京が今年7月の世界水泳選手権2023福岡大会の開催期間中、福岡市内に「プライドハウス福岡」を設置します。その他、LGBTQ×スポーツに関する様々な取組みをお伝えします。
2019年にはラグビーW杯をきっかけに原宿に「プライドハウス東京2019」を設立し、東京2020大会期間中は公認プログラムとしても活動、2020年に常設のLGBTQセンターである「プライドハウス東京レガシー」を新宿に設立し、LGBTQ+に関する様々な課題に取り組んできたプライドハウス東京。東京2020大会後も、スポーツ現場を性的指向や性自認に関わらず誰もが安心して楽しめる場にするとともに、スポーツやアスリートの力を活用したLGBTQ+に関する情報発信を通じて、LGBTQ+インクルーシブな社会の実現を目指して活動しています。
3月23日には文部科学省記者室で記者会見を開き、「LGBTQ+ユースの体育現場の経験に関するアンケート」の調査結果の報告や「アライアスリート育成事業」に関する報告を行なったほか、2023年度に開催される世界水泳選手権2023福岡大会における取り組みについても発表しました。
「LGBTQ+ユースの体育現場の経験に関するアンケート」調査結果
この調査は学校体育でのLGBTQ+ユースの経験を通して、LGBTQ+当事者が直面する国内のスポーツ現場の課題を明らかにすることを目的としています。調査は2022年11月9日〜12月11日の間に実施され、18歳〜29歳の大学生年代を対象としました。有効回答数は838人でした。
シスジェンダーかつヘテロセクシュアルと回答した人(シスヘテロ群)は82.8%、それ以外の性自認または性的指向と回答した人、「わからない」と回答した人(LGBTQ+群)は17.2%でした。
「学校体育でスポーツに参加してポジティブな気持ちになる(なった)」との質問に対し、「1=まったくはてはまらない」〜「4=とてもあてはまる」の4段階で回答を求めたところ、LGBTQ+群はシスヘテロ群と比較して統計学的に有意に低い得点を示しました。また、「学校体育で行うスポーツは、自分らしくいられる手段であると感じる(感じた)」の質問に対しても、LGBTQ+群は有意に低い得点を示しました。
LGBTQ+ユースにとって、学校体育の現場は自分らしくいることができず、ポジティブな気持ちになりづらい場所になっている可能性が示唆されました。
(調査結果の詳細はこちら)
世界水泳選手権2023の大会期間中、期間限定の「プライドハウス福岡」を設置
プライドハウス東京は、世界水泳選手権2023福岡大会(2023年7月14日〜7月30日)の期間中、福岡市内で「プライドハウス福岡」を期間限定でオープンすることを決定しました。また、「プライドハウス福岡」の設置にあたり、プライドハウスインターナショナル※と覚書協定を締結しました。
国内外から多くのアスリートや関係者、ファンが集う国際大会において、性的指向や性自認に関わらず、すべての人が安心して大会を楽しみ、交流することのできる居場所を、福岡市のLGBTQ+の課題に取り組む団体と協働し、提供します。
また、アライアスリートやLGBTQ+アスリート、専門家などを招いたトークショーの開催やLGBTQ+とスポーツに関するパネル展示などを行い、大会を通じたLGBTQ+に関する情報発信の拠点とします。LGBTQ+の課題に対して閉鎖的なスポーツ界に対して正しい情報を届けるとともに、多様な性のあり方に対する社会の理解促進に寄与することを目指します。
その他、大会期間中、会場に設けられるファンゾーンでの情報発信活動の一つとして、福岡市と共催でブースを設置予定です。LGBTQ+に関する情報冊子の配布やLGBTQ+とスポーツに関するパネル展示を行い、訪れたファンや関係者がLGBTQ+に関する情報を知っていただける機会を創出します。
九州レインボープライドも主催している「カラフルチェンジラボ」代表の三浦暢久さんは、「私たちの団体もプライドハウス東京のメンバーとして活動させていただいています。世界水泳選手権の福岡大会で、このプライドハウスを設けることができることになり、私自身大変嬉しく思っています」とコメントしています。
アライアスリートの小谷実可子さん(日本オリンピアンズ協会副会長、1988年ソウル五輪ソロ/デュエット銅メダリスト)は、「(東京2020大会に続き)このように日本である大きなスポーツイベントで、こういう活動が続いていくということがレガシーとしてすごく大切なことだと思っています。水泳の世界は良い悪いも含めて考えるきっかけが多い競技だと思います。水泳を通して、多くの人々がLGBTQ+の方々の存在に気付いてくれるきっかけになればと思っています」とコメントしています。
※ プライドハウスインターナショナルは、国際競技大会の開催に合わせて地元の非営利団体等が主体となり設置する、LGBTQ+とアライのためのホスピタリティ施設「プライドハウス」の国際的な活動をサポートする団体です。
アライアスリートの育成・サポート
プライドハウス東京は2022年度より、LGBTQ+の課題を理解し、スポーツ界から積極的な発信を行なう「アライアスリート」の育成・サポートを行なっています。参加アスリートは、プライドハウス東京が提供する全3回のトレーニングに参加し、アライアスリートとして行動するためのLGBTQ+に関する基礎知識やメディアを活用した効果的な発信について学びます。
2022年は、22人の現役/元アスリートが、全3回のトレーニングを修了。アライアスリートとして、スポーツの場を通じたアウトリーチ活動への参加や競技団体へのLGBTQ+研修に登壇いただき、スポーツ界から積極的なアクションをともにしています。
また、3月23日の記者会見では、アライアスリートが出演したメッセージ動画とアライアスリートのメッセージを掲載したWebサイトの公開も発表しました。
プライドハウス東京は、今後もアスリート共に、誰も取り残さないLGBTQ+インクルーシブなスポーツ界と社会を目指す仲間の輪を広げていきます。
プライドセンター大阪 × プライドハウス東京 Presents「プライド&スポーツ」
3月26日、大阪と東京にある常設のLGBTQセンター、プライドセンター大阪とプライドハウス東京レガシーのコラボによるスポーツイベントが初開催されます。LGBTQとスポーツについて、みんなで一緒に考えたり、意見交換したり、現役アスリートと一緒に、スポーツ体験をして楽しみましょう。
内容は、第1部:誰もが一緒に楽しめるスポーツのあり方について考えるトークセッション、第2部:現役サッカー選手の方と一緒に年齢や性のあり方を問わず誰でも気軽に参加できるスポーツの体験です。障がいのある方などどなたでも参加できます。屋内施設ですので、雨が降っても大丈夫です。
プライドセンター大阪 × プライドハウス東京 Presents「プライド&スポーツ」
日程:2023年3月26日(日)
会場:中崎町ホール(大阪市北区中崎西1-6-8)
主催:プライドセンター大阪、プライドハウス東京
協力:帝塚山学院大学女子サッカー部
<第1部>
トークセッション「誰もが一緒に楽しめるスポーツのあり方について考えよう!」
・性的マイノリティなどの人々がスポーツの場面で抱える課題や、困難はどのようなものがあるか、スポーツから誰も排除しないためには?といったテーマについて、専門家やアスリートの方をお招きし、理解を深めます。性の多様性を尊重したLGBTQとスポーツのあり方について考える機会になりそうです。
時間:11:00-12:30(受付 10:30)
ゲスト(敬称略):
齊藤夕眞(現役サッカー選手/元なでしこジャパン)
野口亜弥(プライドハウス東京アスリート発信チーム/S.C.P. Japan)
伊東カナト(健康運動指導士/パーソナルトレーナー)
定員:50名(要予約・先着順)
無料
どなたでも参加可能 ※障がいのある方もご参加いただけます
言語:日本語
申込み:こちらのリンク先よりお申込みください
※1部のみの参加も可能です
<第2部>
スポーツプログラム「ダイバーシティスポーツ体験教室!」
・現役サッカー選手の方と一緒に、年齢や性のあり方を問わず誰でも気軽に参加できるスポーツをやってみよう! 身体を動かすプログラムです。子どもから大人まで誰でも楽しめるようなプログラムを予定しております。
時間:14:00-16:00(受付 13:40)
定員:30名(要予約・先着順)
無料
どなたでも参加可能
言語:日本語
持ち物:動きやすい服装、飲み物、運動しやすいシューズ
申込み:こちらのリンク先よりお申込みください
※2部のみの参加も可能です
参考記事:
LGBTQ+ユースの体育現場の経験に関する調査結果を報告。LGBTQ+ユースは他のユースと比較して体育現場でポジティブな経験が得られにくいことが示唆される結果に。(時事通信 / PR TIMES)
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000112.000019571
3/26【開催案内】「プライドセンター大阪 × プライドハウス東京」Presents 【プライド&スポーツ】
https://pridehouse.jp/legacy/event/1339/