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【同性パートナーシップ証明制度】旭川市は来年1月から、長岡市でスタート、茨城県と三重県が連携など
北海道旭川市の今津寛介市長は6日の記者会見で、来年1月に「パートナーシップ宣誓制度」を導入すると発表しました。「パートナーシップを考える会・旭川」が提出した要望書に回答した昨秋の時点では導入時期は未定で、新年度に実施したいとの意向でした。
市は新年度から制度内容の検討を始め、5月以降、市民も参加する有識者会議の設置やパブリックコメント(意見公募)の実施を予定。制度を要綱として定め、11月には制度内容を確定する見通しです。制度利用者の転出入時の手続きを簡略化できるよう、札幌市や北見市などすでに制度のある他都市との連携も検討する考えです。
今津市長は「真に豊かな社会を実現するための第一歩として進めたい」と述べました。
LGBTQの方からは「一歩前進に感謝している。プライバシーを守った上で(制度の)解釈を狭めず、実生活に生かせる運用を」との声が上がっています。
「パートナーシップを考える会・旭川」代表で弁護士の金子舞さんは「自治体が人権を正確に理解して尊重することは、全市民にとっても重要だ。今後の道北地域への波及も期待している」と語りました。
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青森県は2月6日、「県パートナーシップ宣誓制度」について、これまでの県庁に来庁して宣誓する方法に加え、オンラインを併用した来庁不要の手続きを新たに開始しました。7日で制度導入から1年を迎え、県は「より当事者に寄り添った制度にしたい」としています。
青森県では6日までに4組のカップルが宣誓しました。県男女共同参画課の松村浩二課長は「ニーズがあることの証明と受け止めている。当事者が一層安心して暮らせるような制度に育てたい」としています。オンライン併用申請の導入もその一環で、「本県には県庁まで数時間かかる地域に住む人もおり、負担が少しでも解消されれば」とのねらいで、当事者らの声を参考に改善を図ったそうです。
一方、県の制度に呼応した行政サービスを行なう県内自治体はまだ限られています。県営住宅への入居や県立病院でのパートナーの家族としての扱いなどは実現し、八戸市や十和田市、弘前市でも市営住宅に入居申込みができるようになり、八戸市立市民病院と新郷村の新郷国民健康保険診療所ではパートナーへの治療などに関する説明が受けられるようになりました。民間でも青森銀行が、カップルが利用しやすい住宅ローンの取り扱いを始めました。しかし、他の自治体ではまだ取組みが進んでいません。ある市の職員は「正直どう対応していいのかわからず、他市町村の動きをうかがっている」と話しているそうです。東北地方のLGBTQの方たちに聞取り調査を行なってきた和光大学現代人間学部の杉浦郁子教授は「青森県には全国的に見ても早くから制度導入を求める住民活動があり、どんなサービスが必要なのか具体的に要望してきた。『対応がわからない』では済まされない。本当にわからないなら当事者に聞きにいってほしい。自治体職員は生活するうえでの困り事を声にして届ける市民との対話をもっと大切にするべきだ」と話しています。
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昨年12月に岩手県で初めて「パートナーシップ宣誓制度」を導入した一関市で、1月に初めて制度の利用があったことが公表されました。市内在住の同性カップル1組が1月中旬、パートナーシップ宣誓を行なったそうです。
市では4月から市営住宅への入居をできるようにするほか、税務証明書の申請・交付手続きの簡略化を予定しています。
2月3日時点で別の1組からの問合わせもあるということで、市の担当課では「需要があってよかった。最初の1組の誕生がほかの人の利用につながってほしい」としています。
なお、岩手県では盛岡市が今年5月までに導入を予定しているほか、宮古市、二戸市など2市2町も導入を検討しているところです。
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山形市では、制度の導入を求めて県内在住の当事者や支援者が団体をつくり、6日に山形大学小白川キャンパスで初会合が開かれました。県内外の20人余りの方たちもオンラインで参加し、来月13日に山形市に対して制度の導入に向けて要望書を提出することを確認しました。
参加者から「パートナーシップ制度を切実に望んでいる同性カップルがいる」といった声があがり、鶴岡市在住の当事者の方からも「庄内にもパートナーシップ制度を切実に望んでいる同性カップルがいる。県全体に広がってほしい」という声があがっていました。
山形市在住の茉柚さんは「会の発足は大きな一歩だと思う。いろんな人に活動に加わってほしいし、この活動を広げていきたい」と話していました。
また、首相秘書官による差別発言を受けて、会の代表である池田弘乃准教授は、「発言に対して『おかしい』という声が直ちに広がった。社会は変わりつつあると思う。機運が高まっているなか、山形でも制度が実現できるよう取り組んでいきたい」と語りました。
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茨城県は3日、三重県と「パートナーシップ宣誓制度」の連携協定を締結したと発表しました。同様の協定は佐賀県や、栃木・群馬との北関東3県の間でも結ばれており、大井川知事は「制度を導入した全国の自治体と広域連携を進める」方針です。
三重県との協定は1月31日に締結し、運用を開始。両県間で引っ越した際、性的少数者のカップルが転居先で宣誓をやり直す必要がなくなるほか、県営住宅での同居といった行政サービスが受けやすくなります。
なお、三重県が「パートナーシップ宣誓制度」で他の自治体と連携するのは初めてで、県ダイバーシティ社会推進課の担当者は、「制度の先進県である茨城県と連携することで、利便性向上や利用者の負担軽減を図りたい。今後、茨城県以外との連携を検討していく。誰もが暮らしやすい県を目指していく」と話しています。
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埼玉県の所沢市、飯能市、狭山市、入間市、日高市の西部5市は6日、5市圏内で「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」の連携協定を締結し、利用者が転出入する際の手続きを簡略化することを発表しました。4月に運用を始めるそうです。
制度の利用者が5市圏内で転出入した場合、転出する市での制度利用証明書類があれば、転入先で戸籍謄本などの書類の提出を省いて制度が利用できるようになります。
各市は2021年9月から2022年1月にかけて制度を導入し、5市で構成する「県西部地域まちづくり協議会」で連携した制度運用を探っていました。県内での広域実施は、本庄市などの1市3町のケースに次いで2例目です。6日現在、5市圏内の制度利用件数はパートナーシップが28件、ファミリーシップが1件だそうです。
なお、埼玉県幸手市では1月25日、「~未来へのメッセージ~私が思う「笑顔で暮らせるまち・さって」」をテーマに子ども議会が開かれ、市内各小中学校から代表児童・生徒12人が集まり、市議会さながらに議論が行なわれましたが、東中学校の大橋詩音さんが「パートナーシップ制度を導入する計画はありますか」と質問し、総務部長が「幸手市においてもパートナーシップ制度の速やかな導入に向けて、現在、調査研究を行っており、予定といたしましては、新年度には制度をスタートできるように検討を進めているところでございます」と答弁する一幕がありました。
幸手市は、2020年にレインボーさいたまの会が要望書を手渡した際、木村市長が理解を示してくれたそうなのですが、まだ制度は実現していませんでした(昨年3月発行の男女共同参画情報誌『モアMORE』では「検討中」とされていました)
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新潟県長岡市で2月から「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」がスタートしました。
成人以上の長岡市民や長岡市に転入予定の方が対象で、市営住宅での同居が認められるなど、一部の行政サービスが受けられるようになります。
長岡市人権・男女共同参画課の穂刈美枝課長は、「性的指向や性自認によって生きづらさを抱えている人、困っている人がいらっしゃると思いますので、そういったことを解消して誰もが暮らしやすく、多様性を認め合える長岡市にしていきたいと考えてこの制度を開始しました」と語りました。
LGBTQ支援の活動を行なっている黒田隆史弁護士は、制度導入を歓迎し、「若い世代からすると、自分の生まれ育った街で多様性を受け止められるということがわかれば、自分の故郷に対する思いも変わる」と語っています。一方、県内ですでに制度が導入されている新潟市と三条市での制度利用者は合わせて20組ほどで、決して多いとは言えず、カミングアウトしづらいことが制度利用のハードルの高さにつながっていると見られています。黒田氏は「パートナーシップ制度は結婚とは違い、それに伴うメリットがたくさんあるという制度ではないものですから、利用を戸惑っている人も多いのかなと思います」と語っています。「日本の法律では同性婚は認められていませんが、多くの自治体でパートナーシップ制度が広がることで同性婚の必要性が社会に示され、法整備の動きを加速させることにもつながるのでは」
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広島県三次市で先月、「パートナーシップ宣誓制度」が導入されました。県内では広島市や安芸高田市、三原市などに次いで7例目となります。
三次市定住対策・暮らし支援課は「誰もが人権尊重の理念について理解を深め、多様性を認め合い、自分らしく生きることができる社会の実現をめざします」と話しています。
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「みんなのパートナーシップ制度」によると、現在、全国で同性パートナーシップ証明制度を導入済みの自治体は259で、人口カバー率は65.2%に上ります。約2/3の自治体が同性パートナーシップは婚姻に相当すると承認していることになります。
昨日、北海道北見市でのパートナーシップ宣誓第1号カップルとなった森谷さんという方がTwitterで、パートナーの方が緊急入院して手術することになり、同意書を書いて通ったのですが、病院の看護師さんにパートナーシップ証明書の有無は関係ありますかと尋ねると、「すべての病院がそうなるとは思わないでほしい」と言われ、やはり同性婚の法制化は絶対必要だと感じた、と書いていらっしゃいました。よく制度導入に伴い、県立病院や市立病院で使えますとの但し書きが見られますが、「全病院で確実に保障されないと安心できません」と、「書類を書けない状態のパートナーを支えながら、気が気ではありませんでした」と、「患者本人の意向で今回はパートナーで認めてもらえましたが、親兄弟がいたらそちらになりますね、とも言われました」とのことです。同性パートナーシップ証明制度さえあればいいということでは全然なく(数少ないメリットの一つである病院での家族としての扱いすら、このような現状ですので)、やはり同性婚が認められないと、私たちのパートナーシップは法的に保障されないのです。そのためにも、今この「G7までに法整備を」との気運が高まっているなかで、こちらの署名に賛同するなどして政府に要望してきましょう。
参考記事:
旭川市 24年1月にパートナーシップ制度導入(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/797989/
性的マイノリティーカップルのパートナー制度、来庁不要で宣誓可能に 青森県(東奥日報)
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/1496289
県内初パートナーシップ宣誓 同性カップル1組認定<岩手・一関市>(岩手めんこいテレビ)
https://www.fnn.jp/articles/-/481105
県内初のパートナーシップ宣誓 一関の同性カップル(岩手日報)
https://www.iwate-np.co.jp/article/2023/2/3/134339
結婚相当と認めるパートナーシップ制度の導入求める団体発足(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20230207/6020016657.html
パートナー制度で連携推進 茨城、今度は三重と(共同通信)
https://nordot.app/994138139662499840
パートナーシップ 転居手続き負担減らす 県と茨城県連携/三重(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20230207/ddl/k24/040/157000c
LGBTQ 転出入手続き簡素化 県西部5市が協定/埼玉(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20230207/ddl/k11/010/113000c
多様性を認め合うパートナーシップ制度導入「誰もが暮らしやすいまちへ」新潟県長岡市(新潟放送)
https://news.goo.ne.jp/article/bsn/region/bsn-306932.html
誰もが暮らしやすく、新潟長岡市でパートナーシップ制度開始(新潟日報)
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/170912
三次市が「パートナーシップ宣誓制度」導入 県内では7番目(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20230202/4000021155.html