NEWS
都議会で「パートナーシップ宣誓制度」が全会一致で可決、成立しました
東京都議会で6月15日、「パートナーシップ宣誓制度」を盛り込んだ人権尊重条例条例改正案が全会一致で可決されました(都議会で全議員が共同提案するのは、初めてだそうです)。宣誓し、証明を受けたカップルの入居を可能にする改正都営住宅条例なども可決されました。都は制度の詳細を詰めて、届け出方法や証明書を活用できる場面などを今後周知するとともに、住宅を借りる際や病院での面会などで家族同様の扱いを受けられるよう事業者らに協力を要請するとしています。
小池百合子知事は、閉会後の取材に対し、「人に焦点を当てた都政をさらに一歩進めることができた」と述べました。
都の制度案によると、対象となるのは双方、またはどちらかが性的マイノリティのカップルで、どちらも成人していること、少なくとも1人が都内に在住または通勤・通学していることなどが条件です(パートナーシップ宣誓制度への届出から3ヵ月以内に、都内へ転入予定の人を含みます)。これらの条件を満たしている人であれば、国籍は問われません。
手続きは原則、オンラインでの実施が予定されており、希望に応じて、証明書に通称名や子どもの名前を特記事項欄に記載することができます。
11月1日から運用され、それに先立つ10月11日から届出の受付が始まります。
「東京都にパートナーシップ制度を求める会」代表の山本そよかさんは、「都は民間事業者にも証明書の活用を働きかけるとしている。当事者が勇気を出して証明書を示さなくてもいいほど、制度が浸透してほしい」と語りました。
女性パートナーと子育てをしている(足立区のパートナーシップ宣誓第1号で、足立レインボー映画祭も主催する)茂田まみこさんは、「都の証明書は子の名前を記載でき、実質上のファミリーシップ(家族を証明する)制度だと期待している。都が多様な家族を認めることで、非常に大きな安心につながる」と語りました。
女性パートナーとゲイの親友とともに2人のお子さんを育てている杉山文野さんは、「パートナーと12年一緒にいても、入籍するような節目を迎える機会がなかった。証明書を取得しに行きたい」と語りました。
いよいよ正式に東京都での制度導入が決定したことを受けて、これまで都内の同性パートナーシップ証明制度が導入されていなかった地域にお住まいの方などを中心に、SNS上では「めでたい」「やっとパートナーシップ証明が受けられる」「パートナーが入院したとき家族として扱ってもらえるか不安だったけど、都が条例でお墨付きを与えてくれるのは安心感につながる」など、喜びの声がたくさん上がっています。
次は同性パートナーを持つ都職員の待遇が改善されるといいですね。
参考記事:
都議会 同性カップルなど公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」成立(日テレNEWS)
https://news.goo.ne.jp/article/ntv_news24/nation/ntv_news24-2022061504561835.html
「東京都パートナーシップ宣誓制度」改正条例成立 11月から開始へ(TBS)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/71360
都のパートナー制、改正条例成立(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO61735310V10C22A6L82000/
パートナーシップ制度成立、東京(共同通信)
https://nordot.app/909763673181470720?c=724086615123804160
「パートナー」条例が成立 性的少数者に証明書、11月施行 都議会(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061500869
東京都の「パートナーシップ制度」対象者は?いつから運用開始? 導入が全会一致で可決。(BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/tokyo-same-sex-partnership