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バンコクで6/5にプライドパレード開催、記者会見には都知事も参加
タイの首都バンコクで2022年6月5日(日)、プライドパレード「Bangkok Naruemit Pride 2022」が開催されます。プラトナム地区の五ツ星ホテル「The Sukosol Hotel Bangkok」で開催された記者会見には、新たにバンコク都知事になったチャッチャート・シッティパン氏も参加しました。
バンコクでは90年代にシーロムのクラブやバーのオーナーさんたちがド派手なパレードを開催しましたが、その後、行なわれなくなり、台北がスゴいことになっている間もバンコクではパレードはずっと開催されずにいて(パタヤやプーケットでは開催されていました)、2018年に同性カップルの権利を求める小規模な抗議デモが、2020年11月にタイで盛り上がった政府に対する抗議デモの輪に加わるかたちでプライドパレードが行なわれました。
「Bangkok Naruemit Pride 2022」は、様々なLGBTQの非営利団体が集まって組織されたもので、パレードは6月5日(日)15時にシーロム通りのヒンドゥー教寺院ワット・マハー・ウマ・デヴィを出発し、シーロム通りを行進します。Naruemitは「創造」を意味する言葉だそうです。
5月27日(金)、プラトナム地区の五ツ星ホテル「The Sukosol Hotel Bangkok」でプレス・カンファレンスが開催され、大統領事務所も含めた国の代表の人たちや政党、大使館、企業の人なども参加しました。新たにバンコク都知事になったチャッチャート・シッティパン氏も登壇し、「バンコクは、性的多様性だけでなく、多くの面で多様性のある都市です。多様性を受け入れることができれば、私たちは幸せに暮らせます」と語りました。
活動家のSiri “Tata” Nilphruekさんは、これまでバンコクで開催されたブライドパレードは単なる街頭デモで、「Bangkok Naruemit Pride 2022」こそがバンコクで最初の本当のプライドパレードになると語りました。
セックスワーカーの代表、Promsorn Veerathamjari氏は、「私たちは、プライドパレードがソンクランやロイクラトンと同じようにカレンダーに載るような重要なイベントになることを望んでいる」と語りました。
多様な性に対して受容的で、LGBTQのユートピアとも見なされているタイですが、未だLGBTQ差別禁止法の制定も同性婚も、トランスジェンダーの法的性別変更すらも整備されていません(2020年に内閣が結婚とほぼ同等の権利を同性カップルに与える「シビルパートナーシップ法」を承認したと報じられていますが、その後、国会で法が成立したとの報は伝わってきていません)。そういう意味もあり、今回開催されるパレードは、台湾のように、法改正を求めるような本気のプライドパレードになるのではないかと期待されます。
参考記事:
タイ・バンコクで本物のプライド・パレード「Bangkok Naruemit Pride 2022」開催(タイランドハイパーリンクス)
https://www.thaich.net/news/20220528fg.htm
Bangkok to host its ‘first real’ Pride parade in June(Nstion Thailand)
https://www.nationthailand.com/in-focus/40016027