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ニューヨーク市長がフロリダ州のLGBTQを「歓迎します」との広告を自腹で出稿
ニューヨーク市のアダムズ市長が4月4日、フロリダ州の「ゲイと言ってはいけない」法案を念頭に、「ニューヨークはあなたを歓迎します」とのデジタル広告をフロリダ州の大都市に出稿する意向を発表しました。その費用はニューヨーク市の予算ではなく、「ポケットマネー」から出すそうです。
今年(黒人として史上2人目の)ニューヨーク市長に就任したアダムズ市長は4月4日、「ゲイと言ってはいけない」法案を念頭に、フロリダ州のオーランドやタンパなど5都市で8週間にわたってデジタル広告を出稿することを発表しました。
広告の一つは、「あなたが望むように話すことができる街に来てください。ニューヨークはあなたを愛しています」というメッセージや「GAY」の文字が大量に描かれたデザインです。そしてもう一つは、「ニューヨークでは、人々はたくさんバカ話をします。でも「ゲイと言ってはいけない」と言う人はいません」と書かれています。
アダムズ市長は会見で「特定のグループやコミュニティを悪魔化しようとするこの政治ショーは容認できません。私たちはフロリダに住んでいる人々を支援し、ニューヨークはあなたを愛していると大声で呼びかけます」と語りました。「ぜひ、ここニューヨークに来て、活躍してほしいと思います」「あなたたちと一致団結し、いかなる形のいやがらせもなく、自認を持つ権利、生き方を選択する権利、人生を生きる権利を表明します」
この広告は市の予算ではなく「ポケットマネーで」出稿されるそうです(カッコいい。シビレますね…)
5日には、ニューヨーク市公式Twitterアカウントでも「フロリダのLGBTQコミュニティへのメッセージです。あなたが望むように話すことができる街に来てください」と呼びかけられました。
"I have a message for Florida’s LGBTQ+ community: come to a city where you can say and be whoever you want.”
— City of New York (@nycgov) April 4, 2022
- @NYCMayor
Learn more: https://t.co/DxNAcrCNeC#DontSayGay pic.twitter.com/ezCd25wa8w
なお、ニューヨークは2020年春のパンデミックの際、最も大きな被害を被った地域ですが、その影響を受けて20万人もの人々がニューヨークからフロリダに移住したそうです。ニューヨークとしては、コロナ禍が終わりに近づきはじめている今、人々に戻ってきてほしいという期待もあるようです。
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https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2022/3/12.html
参考記事:
NY市、性的少数者らに移住呼びかけ フロリダ州を批判(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06CYG0W2A400C2000000/
NY市長、私財でデジタル広告展開 フロリダ州の「ゲイと言うな」法に反対(Daily Sun)
https://www.dailysunny.com/2022/04/06/nynews220406/