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静岡県島田市がLGBTQ専門職員を募集
静岡県島田市が、本腰を入れてLGBTQ施策に取り組むため、専門職員の募集を始めます。「市でLGBTQの方々を受け入れる態勢を一から整えていける人材を選びたい」とのことです。
中日新聞によると、専門職員の主な仕事は、市民や職員向けの啓発活動の企画、出前講座の講師、支援団体設立の基盤整備など。専門的な見地を生かし、行政サービスの改善点を市に助言する役割もあります。
愛知、大阪、東京の三大都市圏から募集するそうです。
受験資格は、ジェンダーの(SOGIの?)専門知識を持ち、関係団体とのつながりがあること。採用後は市内に移住することが条件となります。
採用人数は1名です。
市によると、静岡県で「パートナーシップ宣誓制度」が始まる10月までに採用を決めるそうで、準備が整い次第、「JobRainbow」が運営する求人サイトや市の公式サイトでも募集します。
市の担当者は「市でLGBTQの方々を受け入れる態勢を一から整えていける人材を選びたい」としています。
なお、島田市は、同性パートナーシップ証明制度こそ導入していませんが、市の公式サイトに「多様な性のあり方への理解について」というページを設け、LGBTの基本的な事柄について記したり、今年1月に性の多様性についてのセミナーを催したりしています。
自治体が当事者の専門職員を採用したケースとしてよく知られているのは、渋谷区の男女平等・ダイバーシティ推進担当課長として活躍した永田龍太郎さん(先日、5年の任期を終えました)や、兵庫県明石市政策局SDGs推進室LGBTQ+/SOGIE施策担当として画期的なファミリーシップ制度の創設に携わった増原裕子主任などです。自治体にとっても、理想的なかたちで施策が進みますし、これまで活動してきた当事者にとっても、活躍の場が広がるとともに生活の安定につながるため(equity的な意味でも)、たいへん良いことです。今後もこうした当事者の専門職員を雇い入れる自治体が全国に増えることを期待します。
参考記事:
島田市、LGBTQ対応に本腰 3大都市圏から専門職員募集へ(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/447994