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大阪・心斎橋で性の多様性への取組みを考える企業シンポジウムが開催されました
W大阪が大丸心斎橋店、心斎橋PARCOとコラボし、大阪観光局のLGBTQツーリズムを支援するキャンペーンを展開というニュースでもお伝えしていたように、W大阪と大丸心斎橋店、心斎橋パルコの3社が合同し、社員教育の一環として人種や性の多様性などについて話し合うシンポジウムが8日、W大阪で開催されました。
W大阪総支配人の近藤豪さんは、「ジェンダーフリーやLGBTQ、環境、文化を越えて、互いに思い合いリスペクトし合う場であってほしい」とごあいさつ。多様性を認め合うことの大切さや各社でのLGBTQや女性の社会進出の取組みなどについて話し合われました。
登壇者の一人は、W大阪で予約サイトの管理などに携わっているレ・トオンさんでした。レ・トオンさんはベトナム出身で、職場でゲイであることをカミングアウトしています。
「私がカミングアウトしたら、ちゃんと私が頑張っていることを認めてくれるのか、悩んだりしました」と語りました。以前の職場は、とてもゲイであることをカミングアウトできず(LGBTQへの理解や支援がなく)、息苦しさを感じていたそうです。そこで出会ったのが、W大阪です。きらびやかで美しい内装が魅力で、世界各国からの宿泊客を想定して昨年オープンしました。お互いを認め合う「SHOWハート」を会社の理念に掲げていて、社員も様々な国籍やセクシュアリティの人材が集っているそうです。
W大阪の横山絵理子・副総支配人は、「世界各国からいろんな方々をお迎えするにあたり、私たちもダイバースなチームを持っていないとお客様を理解できないと思う」と語りました。
トオンさんは現在の職場に転職して、自分のことをオープンに話すことができるようになって気持ちが楽になったといいます。
「日本は(性の多様性への理解について)まだちょっと遅れている気がします。できれば誰かがカミングアウトしたら、当たり前のように『私ゲイです』『あっ、そうなんですね』。そのぐらいでいいです。これから万博もありますし、大阪・心斎橋のあたりがダイバーシティやLGBTQにフレンドリーなイメージができれば、ビジネスとかにも自然につながると思います」
また、大丸松坂屋百貨店やパルコなどを傘下に持つJフロントリテイリングでは、同性パートナーを持つ従業員も結婚相当と認め、平等に福利厚生を受けられる制度や、トランスジェンダーの従業員のために性別移行支援休暇を設けるなど、性の多様性を意識した取組みが行なわれています(PRIDE指標でゴールドに認定されています)
3社はSDGsも意識しつつ、心斎橋エリアの活性化のための合同プロジェクトを立ち上げ、第1弾として、売上の一部を大阪観光局の「LGBTQツーリズムセミナー」の開催費用に充てるチャリティトートバッグの販売を開始しています。この日は大阪観光局の溝畑宏理事長も登壇していました。
W大阪副支配人の横山絵理子さんは、「大阪をインターナショナルな社会にしたい。一人一人違うことが素晴らしい、違うからこそよいものが生まれる。3社共同の企画はこれからも計画していく」と語りました。
参考記事:
8日は「国際女性デー」 企業の“多様性”との向き合いを考える 大阪・心斎橋でシンポジウム(読売テレビ)
https://www.ytv.co.jp/press/kansai/138559.html
国際女性デーで合同トークセッション 心斎橋ホテルW大阪、大丸、パルコ(なんば経済新聞)
https://namba.keizai.biz/headline/4835/