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メキシコの32州のすべてで同性婚法案が採択され、正式に婚姻の平等が達成されました
10月26日、メキシコのタマウリパス州で同性婚法案が採択され、メキシコ32州のすべてで同性婚が法制化されました。メキシコでは同性婚が承認されている州や首都で結婚した同性カップルは、そうでない州に帰っても結婚が有効で、事実上同性婚できるようになっていましたが、今回、州ごとの同性婚法制化がコンプリートし、正式に婚姻の平等が達成されました。
メキシコでは、2009年にラテンアメリカで初めて首都メキシコシティで同性婚が承認され、以降、州単位で承認が進み、2016年時点で32州のうち7州、2018年時点で約20州で同性婚が承認され、総人口の約7割をカバーしました。
2010年8月10日、メキシコ最高裁は首都で行われた同性婚や養子縁組を他州でも認めるべきと判断しました。
また、2015年6月12日、メキシコ最高裁は、同性婚禁止は憲法違反であると裁定し、6月22日に拘束力を持つものとなりました(一方、これらの最高裁判決でも、メキシコ全土での同性婚禁止を撤廃する法的な力はありませんでした)
2016年5月17日にはエンリケ・ペニャニエト大統領がメキシコ全土で同性婚を合法化するための憲法改正案に署名し、国会の承認を得れば法制化されることになったのですが、未だ国会で承認されていません)
こうして、同性婚承認地域で同性婚したカップルは、そうでない地域に帰ったとしても結婚が有効に認められることになり、事実上、同性婚が可能になりました。ILGA(国際LGBTI協会)などはメキシコを同性婚承認国として扱うようになりました。
2015年の最高裁判決では、それぞれの州に同性婚を法制化する必要があると述べていました。しかし、いくつかの州は、何年もそれをしないままでいました。2021年9月、ソノラ州が24番目の同性婚承認州となり、今年に入ってから7つの州が次々と、ドミノ効果的に承認を行ないました。24日にはゲレロ州でも認められていました。この州では、賛成派、反対派が議事堂のバルコニーで叫んでいるなか、投票場所を別室に移動しなければならなかったそうです。そして26日、タマウリパス州が最後の同性婚法制化州になりました。議員23人のうち12人の賛成(2人は欠席)だったそうです。
最高裁のアルトゥーロ・ザルディバル長官は、タマウリパスのニュースを祝し、「メキシコ全土が大きなレインボーに輝いている。すべての人々の尊厳と権利ばんざい。愛は愛だ」とTwitterに投稿しました。
参考記事:
Marriage equality is now legal in all of Mexico after the final state approves it(LGBTQ Nation)
https://www.lgbtqnation.com/2022/10/marriage-equality-now-legal-mexico-final-state-approves/