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　3月25日、LGBT平等法の制定を求める約10万筆の署名と要望書が与野党に提出され、国会に同性婚法制化の早期実現を求める院内集会も開催されました（今日の動きについてはYahoo!「「LGBT平等法、同性婚の法制化を」求める動き活発化。10万筆の署名提出、緊急集会を開催」に詳しく書かれています）　
　一方、自治体のほうでもこの間、さまざまな動きがありました。

　
　東京都国立市議会は24日、同性パートナーがいる職員に、法律婚と同等の休暇や福利厚生制度の利用を認める条例改正案を全会一致で可決しました。戸籍上同性のカップルや事実婚のカップルを認証する「パートナーシップ制度」を4月から導入するのに合わせ、「職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例」を改正したものです。結婚休暇のほか、出産支援休暇や育児参加休暇も適用され、扶養手当や職員死亡時の死亡退職金手当も支給されます。4月1日に施行されます。

　
　大分県臼杵市は22日、4月1日から「パートナーシップ宣誓制度」を始めると発表しました。大分県初の導入となります。
　パートナーシップ宣誓を行ない、受領証と受領カードを受け取ると、市営住宅の入居申込みや市の犯罪被害者見舞金の受取りが可能になるそうです。
　市は全職員に制度についての研修を実施するとのこと。「互いの個性を認め合い、多様な性や人権尊重に関する理解を深めたい」「民間企業や団体にも周知し、理解を深めていきたい」としています。

　
　宮崎県延岡市は4月26日から「延岡市パートナーシップ宣誓制度」をスタートします。宮崎県では、宮崎市、木城町に続く3例目となります。
「延岡市では、延岡市すべての市民の人権が尊重されるまちづくり条例を施行するなど、あらゆる差別のない人権が尊重されるまちづくりに取り組んでいます。
　その一環として、市民の皆さんの多様な性のあり方への理解を深めるとともに、典型的とされていない性自認や性的指向を持つ方々（性的少数者）のパートナー関係の思いを受け止め、生きづらさ解消していくことを目指し、延岡市パートナーシップ宣誓制度を導入します」
（市の公式サイトより）
　

　奈良県生駒市も「パートナーシップ宣誓制度」を4月1日から実施します。奈良県内では、奈良市、大和郡山市に続き3例目です。
　生駒市独自のサービスとして、「おもいをかわす婚姻届」同様に、届出時にパートナーへの手紙を書くと3年後に郵送してくれるんだそうです。素敵です。

　
　また、神戸新聞の「同性カップルらのパートナーシップ制度、導入進むも…　隣接市町間に立ちはだかる壁」という記事によると、4月1日から兵庫県の西宮市と猪名川町が同性パートナーシップ証明制度を導入するそうです（「西宮市パートナーシップ宣誓証明制度」の詳細についてはこちらをご覧ください。猪名川町についてはまだ詳細が発表されていないようです）
　同記事は、「パートナーシップ宣誓制度の導入が阪神間で広がり、4月には兵庫県宝塚市、三田市、尼崎市、芦屋市、伊丹市、川西市、西宮市、猪名川町の全8市町で制度が整うことになる。人口175万人を超える隣接自治体がまとまって導入するのは全国でも珍しい」としながら、「市町間の壁は厳然とあるのが現実だ。なんとかならないのだろうか」と問題提起しています。
　どういうことかというと、各自治体のパートナーシップ宣誓には「条件」が付いていて、例えば西宮市では「一方または双方が市内在住か市内に転入予定があること」とされていて、西宮市と他の自治体に住むカップルが西宮市で宣誓し、別の自治体の市営住宅に申し込もうとした場合、受領証は効力を発揮しない可能性があるということです。
　現在は近隣の街で連携したり、は行き来が盛んな街どうしで協定を結んだりして、制度の相互利用を可能にしているところも多いです。何かそのような手立てを講じていけたらよいのではないでしょうか。
　同記事は「性的指向や性自認にかかわらず、カップルが「共に生きていく」と決める。それは、どこに住んでいようとも変わりはないはずだ」と結ばれています。




参考記事：
同性婚職員らも法律婚待遇　国立、条例案を可決　市議会（東京新聞）
https://www.tokyo-np.co.jp/article/93578
「パートナー制度」来月開始　ＬＧＢＴ　臼杵市で県内初導入（読売新聞）
https://www.yomiuri.co.jp/local/oita/news/20210323-OYTNT50082/
ＬＧＢＴカップルを公認　臼杵市、県内初の「パートナーシップ宣誓制度」（大分合同新聞）
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2021/03/23/JD0060100603
同性カップルらのパートナーシップ制度、導入進むも…　隣接市町間に立ちはだかる壁（神戸新聞NEXT）
https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/202103/0014178978.shtml