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三重県議会で「アウティング」禁止条例が可決、都道府県で初
三重県議会は23日の本会議で、性的指向や性自認を第三者に暴露するアウティングや、カミングアウトの強制を禁止する内容を盛り込んだ「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」を全会一致で可決しました。アウティング禁止を謳う条例は都道府県としては三重県が初めてです。4月1日から施行されます。
「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」は、性的指向や性自認にかかわらず全ての人の人権が尊重され、多様な生き方を認め合う社会の実現に寄与することを謳い、カミングアウトの強制やアウティングを禁じています(罰則は設けられていません)
県の役割として、SOGIにかかわらず安心して働き、暮らせる環境づくりに向けた施策の推進に努めるとしています。
昨年6月に施行されたパワハラ防止法では、職場におけるSOGIハラ・アウティングの禁止が盛り込まれましたが、職場以外のところでは現状、LGBTQ差別やアウティングを規制する法律は整備されていませんので、こうして県として条例の制定によってLGBTQを保護する政策を打ち出していただくことには意義があります。
(なお、同性パートナーシップ証明制度については、この条例ではなく、要綱で定められることとなりました)
アウティングの禁止などを盛り込んだ条例は、2018年に東京都国立市が全国で初めて制定し、これまでに東京都豊島区、三重県いなべ市、岡山県総社市などでも制定されています。
参考記事:
「アウティング」禁止条例成立 都道府県初、4月施行 三重県議会(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021032300166
性指向暴露禁止条例を可決、三重 都道府県で初、4月施行(共同通信)
https://this.kiji.is/746911979016634368?c=39546741839462401