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 『ル・ポールのドラァグ・レース（RPDR）』で人気を博した3人のドラァグクイーンたちが贈るHBO初のリアリティショー『WE‘RE HERE ～クイーンが街にやってくる～！』が8月8日（土）、Amazon Prime Video「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて独占日本初配信されることになりました。
　

　HBOは『セックス・アンド・ザ・シティ』『エンジェルス・イン・アメリカ』『ルッキング』などゲイ的に重要な、不朽の名作ドラマを（最近だとトランス女子が活躍する『ユーフォリア』なども）手がけ、先日はジャネール・モネイやトドリック・ホールらが出演するオンラインプライドイベント『HBO's Human By Orientation Pride』を開催したワーナー傘下のケーブルTV局ですが、『WE‘RE HERE』は、壮大なスケールのドラマが売りのHBOとしては初めてとなるリアリティショーとして注目を集めていました。
　RPDRシーズン8で優勝したボブ・ザ・ドラァグ・クイーン、シーズン9・10や『AJ&クイーン』で活躍したユリーカ・オハラ、シーズン2・3に出場し映画『アリー／スター誕生』にも出演したシャンジェラ・ラキファ・ワドリーというカリスマ的人気を誇る3人のクイーンが、アメリカでも保守的でLGBTQへの風当たりが強い田舎街を訪れ（街を歩き、会場探しをしているだけで警察に通報されたりもしたそうです）、悩みを抱えた依頼人やその家族に一夜限りのドラァグショーをプロデュースし、ショーを通じて変わっていく依頼人の姿が観る人に勇気を与えていくという、ドラァグクイーン版『クィア・アイ』のようなリアリティ番組です。
　毎回、クライマックスは見応えあるドラァグ・ショー。RPDRを勝ち抜いた全米トップクラスのクイーンがプロデュースするステージだけあり、豪華絢爛で圧巻のエンターテインメント。3人がウォーキングやダンス、リップシンクまで依頼人を手取り足取り指導し、メイクやスタイリストのプロの手で完璧に変身させ、本格的なショーを演出します。初めてのドラァグショーを目にした田舎町のオーディエンスに歓喜の渦が巻き起こり、渋々やって来た依頼人の家族も彼らの熱い思いに圧倒され、ショーの後は感動の涙に包まれます。「コロナ禍の影響で、現実では味わうことのできないライブハウスの臨場感も魅力」との評価も。パフォーマンスを終えて達成感に満ちた依頼人たちが発するメッセージは、涙なしでは観られないといいます。
　出演者が個人的に抱える課題に挑戦し、一歩前に踏み出すのをサポートするだけでなく、それぞれのコミュニティにおいてLGBTQへの理解と寛容を呼びかけていく過程で、性の多様性が受け入れられていない田舎町の現状をはじめ、アメリカのリアリティに触れることもできます。
　様々なバックグラウンドを持つ人々のドラァグショーに感動で毎回胸が熱くなると評判を呼び、きらびやかな衣装やコミカルな笑いのシーンを挟みつつも、社会的側面もしっかり収め、有名な映画批評サイト「ロッテントマト」の批評家票で100％フレッシュ、IMDbでも8.0点を獲得するなど高評価を得て、シーズン2の制作もすでに決定しています。
　
　大人気の『ル・ポールのドラァグ・レース』と『クィア・アイ』、その両方のいいとこどりをしたような『WE‘RE HERE』が面白くないはずがありません。2020年放送のTV番組の中でも『POSE』シーズン2と並ぶ名作と言われるようになる気がします。8月はぜひ『WE‘RE HERE』を観ましょう！


HBO『WE’RE HERE ～クイーンが街にやってくる！～』（全6話、字幕版）
【配信】
Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」
8月8日（土）より毎週土曜1話ずつ更新
【放送】
BS10 スターチャンネル　◆STAR1
9月11日（金）〜毎週金曜23時ほか（※9月6日（日）19:45より第1話先行無料放送）


参考記事：
一夜限りのドラァグショーをプロデュース！HBO初のリアリティショー日本上陸（cinemacafe.net）
https://www.cinemacafe.net/article/2020/07/08/67943.html