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全国でパートナーシップ登録を行ったカップルが1000組を超えました。そして大阪府富田林市・兵庫県川西市も制度導入へ
大阪府富田林市は「市民一人ひとりが多様な性のあり方を尊重し、誰もが自分らしく安心して暮らせるまちの実現を目指すこと」を目指し、7月1日から「富田林市パートナーシップ宣誓証明制度」を導入しました。他の多くの自治体と同様、市の要綱に基づく制度で、法的効力はありませんが、二人が宣誓すると、パートナーシップを証明する賞状型とカード型の宣誓書受領証を交付するというものになるそうです。
大阪府ではすでに「大阪府パートナーシップ制度」が始まっていますので、今回富田林市は、都道府県で制度が実施された後、さらに市区町村で制度を導入する初めてのケースとなります。果たして両者の兼ね合いがどうなるのか?が気になるところです。富田林市が発行する富田林市パートナーシップ宣誓制度ガイドブックを見ると、FAQで以下のように書かれています。
Q.大阪府で実施しているパートナーシップ制度との違いはありますか?
A.返還条件以外は制度の条件・内容等は大阪府のものとほとんど違いありません。ただし、どちらか一方の方が富田林市在住(または転入予定)の場合は、「大阪府パートナーシップ制度」での宣誓はできません。
Q.すでに大阪府のパートナーシップ証明書を持っていますが、市の制度を利用するためには、富田林市で宣誓し直す必要がありますか?
A.いいえ、宣誓し直す必要はありません。本市におけるパートナーシップ制度を活用したサービスについては、大阪府・富田林市どちらの宣誓証明書をお持ちでもご利用いただけます。
それから、兵庫県川西市が7月10日、同性パートナーシップ証明制度を8月1日から導入する方針を明らかにしました。
性的少数者のパートナーを婚姻に準じた関係と認める「市パートナーシップ宣誓制度(仮称)」は、他の多くの自治体と同様、市の要綱に基づく制度で、法的効力はありませんが、同性カップルが宣誓すると婚姻に準じる関係として証明するカード型の宣誓書受領証を交付するものになるそうです。
川西市では、2015年頃からLGBTQ(セクシュアルマイノリティ)についての理解を深められるような市民向け講座を開催したり、セクシュアルマイノリティ相談会・学習会を開催するなどしてきました。
兵庫県ではこれまでに宝塚市(2016年)、三田市(2019年)、尼崎市・伊丹市・芦屋市(2020年)で同制度が導入されており、明石市でも2020年度中に導入予定です。
なお、パートナーシップ登録をした(制度を利用した)カップルが何組に上るのかを全国の自治体に対してヒアリングするという調査を、これまで虹色ダイバーシティが3ヶ月ごとに実施してきましたが、自治体の数も増えてきて、作業の負荷も増大し、調査継続が困難になってきたため、渋谷区が共同で実施することになったそうです(詳細はこちら)
初回となる調査のデータ(調査日:7月1日。前日までに交付分)が、渋谷区と虹色ダイバーシティのWebサイトで公開されています(ついに全国で1000組を超えました)。「今後は英語版インフォグラフィックや、エクセルでの時系列データといった、利活用度の高い情報の発信を予定しており、引き続き、多様な性の共同参画社会づくりへ向けて情報発信を推進してまいります」とのことです。
参考記事:
性的少数者カップル公認へ 川西市がパートナーシップ宣誓制度導入(神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/202007/0013498976.shtml