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長野県松本市が同性パートナーシップ証明制度を導入、来年4月から
長野県松本市の臥雲義尚市長は6月15日、同性パートナーを結婚に相当する関係として自治体が公認する同性パートナーシップ証明制度を導入し、2021年4月からのスタートを目指すと明らかにしました。長野県では初めてです。
3月の市長選挙で制度導入を公約に掲げていた臥雲市長に対して上條美智子市議(公明党)が質問し、その答弁で「性的マイノリティの生きづらさや不安、差別や偏見を解消し、多様な価値観を認め合い、どんな立場の人も生き生きと暮らせるまちづくりにつながると考えている」として、制度導入の意向を明らかにしました。
市が対象とするのは市内在住の同性カップルで、宣誓書の提出を受けて市が同性パートナーであることの証明をします。証明を受けた同性カップルに対する行政サービスの内容は検討中だそうです。
市は、2014年度から、性的マイノリティや多様な性の正しい理解を深めるため、企業や町会などを対象に講演会やセミナーを開いたり啓発リーフレットを配ったりしてきたそうです。市のホームページには「性的少数者(セクシャルマイノリティ)の人権」というページが設けられています。
2018年にはRainbow Fellows Naganoが松本市に「性的少数者の人権を守る請願書」を提出し、より多様性のある社会を目指して、啓発活動の強化をお願いし、採択されました。
市長は、市がこれまで実施してきた啓発活動について「(市民に)多様な性を尊重する意識が少しずつ醸成されてきた」と評価し、「こうした積み重ねの上に立ち導入に向けた具体的な一歩を進めることにした」と取り組みの継続性も強調しながら、「今後は、パートナーシップ証明を受けた人に対し、どのようなサービスの提供ができるか、全庁的な検討を進める」としました。
参考記事:
松本市、同性パートナー公認へ(信濃毎日新聞)
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200616/KT200615FTI090030000.php
同性パートナーシップ認定制度 松本市が来春の導入目指す(市民タイムス)
https://www.shimintimes.co.jp/news/2020/06/post-9985.php