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日本女子大学が2024年度からトランスジェンダーを受け入れることを発表
日本女子大(東京都文京区)が6月19日、2024年度からトランスジェンダー女子学生を受け入れる方針を決めたことを発表しました。お茶の水女子大、奈良女子大、宮城学院女子大に続く国内4例目です。
6月19日に日本女子大が発表した「トランスジェンダー学生(女性)の受け入れについて」という文書には、以下のように書かれています(素晴らしいです)
「今日、性とは男女二元で論ずることはできず、実に多様であるということが認識されるようになりました。それは「女性」自体が多様であるということも意味します。そこで、本学では「女性」を再定義し、トランスジェンダーの方もこの定義の中で共に学んでいただくこととしました。多様な人が尊重され、包摂される社会を形成する立役者としての「女性当事者」を力づけるためです。それは同時に、在籍するすべての学生を力づけることを意味します。様々な違いがあっても不当な扱いを受けることのない、人権の尊重される社会の実現に貢献する女性の育成に努めることが本学の使命であると考えています」
実は、こちらの記事にもあるように、日本女子大はすでに2017年3月、トランス女子学生の受入れを検討することを発表しています。
「検討のきっかけは2015年末、神奈川県に住む小学4年生の保護者からの問い合わせだった。この児童は戸籍上は男子だが、性同一性障害と診断され、女子として生活している。同大や付属校の入試の出願資格には、「女子」との規定があるが、同大付属中の受験を希望していた。
これを受け、同大は2016年8月、付属の幼稚園、小・中・高校、大学の学部代表らで「LGBTに関する検討プロジェクトチーム」(座長・小山聡子副学長)を設け、議論した。「多様な学生を受け入れるべきだ」という積極論の一方、「学生や生徒、保護者、教員の理解が浸透しているとはいえない」などの慎重論もあり、同年10月末、現段階では受け入れは難しいと結論づけた。
だが同時に、まず大学での受け入れをめぐる検討を先行させることも決め、11月に保護者に伝えた。新年度に学内に会議を設け、すでにいる性的少数者の支援も含め、受け入れの可否を検討する」
トランス女子児童の保護者からの問い合わせをきっかけに、受入れを検討しはじめ、数年かけて学内でしっかり検討した結果、今回の決定に至ったということです。
「すでにガイドラインやマニュアル等の整備はすすんでおりますが、受け入れ時期が4年後であるのは、この時間をかけて本学の決定を学内外の皆様に十分知っていただき、すべての学生が入学時に、本学で性自認が女性であるトランスジェンダー学生も共に学ぶと理解していることを重視するためです。また、その時間を使って学内の準備を整えるとともに、構成メンバー間の対話と理解を進めるべく計画しております」とのことです。
参考記事:
トランスジェンダー受け入れへ 日本女子大、24年度から(共同通信)
https://this.kiji.is/646523746911224929