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アイルランドのゲイの首相が、人手不足を受けて医療現場へ復帰
アイルランド初のオープンリー・ゲイの首相であり、元医師であるレオ・バラッカー氏が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う人手不足を受けて、週に1回、医療現場に復帰すると報じられました。
バラッカー首相は2015年、保健相(厚生大臣)を務めていた時にアイルランドの閣僚として初めてゲイであることをカミングアウトし、同性婚推進を訴えました。2017年に与党、統一アイルランド党の党首に選ばれ、同国初のオープンリー・ゲイの首相となりました。
バラッカー首相はダブリン大学(トリニティ・カレッジ)医学部卒で、政界入りする前は医師として働いていました。国内の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う人手不足の状況に鑑み、4月5日、医療現場への復帰を決断しました。保健サービス委員会のシフトに入り、週1回、診療希望者からの電話を受ける業務に当たるそうです。
バラッカー首相は、父が医師で、母が看護師、夫も医師、姉妹2人とその夫たちも医療従事者で、家族が皆新型コロナウイルスの対応に追われているそうです。
報道官は「週に1回、決められた時間の勤務だ。首相は家族も友人も医療現場で働いている人が多いため、自身も多少なりとも力になりたいと希望した」と語りました。
日経ビジネスでは、「トランプ米大統領は新型コロナウイルスがもたらす脅威の大きさに気づきつつあるが十分とは言えない。学ぶべきはローマの賢帝とアイルランドの首相だ」と述べられています。
「アウレリウス帝は私財を投げうち、貴族に課税し、疫病に対峙した。バラッカー首相は、感染拡大に苦しむ国の人々と「共にいる」姿勢を打ち出した」
参考記事:
アイルランド首相、医療現場に復帰 人手不足で週1回(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/p?id=20200406092143-0034446699
元医師の首相が現場復帰 アイルランド、人手不足で(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57703250W0A400C2000000/
アイルランド首相、新型コロナ対応で医師に復帰 週1回電話診療(朝日新聞)
http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN21O0AM.html
アイルランド首相、医療現場に復帰 新型コロナ患者対応に週1で加勢(AFP)
https://www.afpbb.com/articles/-/3277345
医療現場が人手不足に 元医師の首相も支援参加 アイルランド(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200406/k10012370541000.html
米大統領が手本とすべきローマの賢帝とアイルランド首相(日経ビジネス)
https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/world/00196/