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欧州の小国・アンドラで同性婚が認められます
フランスとスペインの国境にまたがるピレネー山脈の麓にあるアンドラ公国は、人口わずか77,000人という世界で最も小さな国の一つですが、このたび、世界で29ヵ国めの同性婚承認国になる見通しであると報じられました。
『Advocate』誌によると、アンドラでは2014年にシビルユニオンが認められていましたが、LGBTコミュニティの要求もあって、政府が同性婚法案を議会に提出するに至りました。
「この法案を成立すれば、アンドラでは、同性カップルも異性カップルもシビル婚と正規の結婚を選べるようになる」と法案には書かれています。
この法案は、夏までには成立する見込みです。
2014年のシビルユニオン法案も議会で20-3の賛成多数で採択されました。
2013年の世論調査では、70%の国民が同性婚を支持しています。
「アンドラのシビルユニオンは、すでに同性カップルに結婚と同等の権利保障をしています。しかし、結婚は、よりいっそう平等を明確にするものです」と、民主党のエステル・モルネ議員は述べました。
「シビユニオンという言葉は、混乱を招くものですし、特に外国の人にとってはそうです。結婚したいと思うカップルが登録できなかったりするのです」
この欧州の小国は、歴史的な経緯があって、2人の国家元首によって共同統治されています。奇妙なことに、2人ともこの国には住んでいません。その2人の国家元首とは、フランス大統領と、ローマカトリック教会のカタルーニャ司教区ウルヘル司教です。
この2人のうちのどちらかが、法案を承認する必要があります。エマニュエル・マクロンが拒否するとは思えませんので、おそらく無事に承認されることでしょう。
アンドラでは、同性間の性交渉が1791年に非犯罪化され、性的指向による差別も禁じられています。しかし、トランスジェンダーは、性別の変更が認められていないばかりか、差別禁止法やヘイトクライム法などの法的保護も受けておらず、法整備の遅れが指摘されています。
アンドラはスノーリゾートで知られる国で、ゲイスキーウィークエンドのようなイベントが開催されていた時期もありました。首都アンドラ・ラ・ベリャでプライドパレードも行われています(今後はトランスジェンダーの権利がメインになりそうですね)
参考記事:
Andorra, One of World's Smallest Countries, to Pass Marriage Equality(Advocate)
https://www.advocate.com/world/2020/3/20/andorra-one-worlds-smallest-countries-pass-marriage-equality