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大阪のコミュニティセンター「dista」でトランスジェンダーの写真展が開催中

 トランスジェンダーの姿を伝える写真展「I Am TRANS ―GENDER DIVERSITY」が、大阪の堂山町のコミュニティセンター「dista」で開かれています。特殊な存在ではなく、同じ社会の一員として見てほしい――。そんな思いで、トランスジェンダーを自認する13人が撮影に応じました。

 撮影地はニ丁目ですが、夜のゲイバーやクラブではなく、地下鉄の駅ホームや横断歩道など、誰もが立ち寄りそうな場所を選んで撮影されています。日中に路上で世間話をし、あてもなく歩く普段着の姿をとらえた写真80枚が並びます。
 撮影したのは、トランスジェンダーの人々のドキュメンタリーを手がけてきた、ブラジルのテレビジャーナリスト、ビアンカ・バスコンセロスさん。

 企画し、自らも被写体となった看護師でFtMの浅沼智也さん(カラフル@はーとの共同代表。昨年の「Gay Men’s Chorus for TOKYO AIDS WEEKS 2019」にも出演しています)は、「私たちも他の人と同じように日常を生きている。特別視せず、素の姿を見てほしい」と語ります。
 ただ、その先に、戸籍上の性別を変えたい場合、現行法では性別適合手術を受け生殖能力をなくすこと、結婚していないこと、未成年の子がいないことなどの厳しい要件があり、体を傷つけたくない人や小さな子がいる人は性別変更が認められず、日常生活の様々な場面で困難に直面しがちであるという現状があることも知ってほしい、といいます。

 被写体の一人で「dista」のスタッフを務めている宮田りりぃさん(「バンドHIV」のメンバーで、NLGR+などにも出演しています)は、「トランスジェンダーの人が安心して来られる場にしたい」と語ります。「dista」はゲイ・バイセクシュアル男性を主な対象としてHIV予防啓発やコミュニティ的な催しを行う施設ですが、トランスジェンダーもまた、HIVに感染しやすい方たちであり、「dista」としてもそういう方たちに足を運んでほしいと願いながら、居場所づくりについては道半ばだったそうです。宮田さんは今回の写真展で「トランスジェンダーの人に『自分もここにいていいんだ』と感じてもらえたら」と語っています。
 
 なお、3月1日(日)には「U=Uとトランスジェンダー」というトークイベントも予定されているそうです。
 あまりトランスジェンダーの方を身近に感じる機会がなかったという方や、トランスジェンダーにとってのHIV感染のリアリティについて知りたいという方なども、これを機に、「dista」に足を運んでみてはいかがでしょうか?
 

EXHIBITION I AM TRANS-GENDER DIVERSITY
会期:2月14日(金)〜3月14日(土)17:00~22:00(月曜と火曜は休み)
会場:コミュニティセンターdista(大阪市北区堂山町11-2 堂山山よしビル4F)
入場無料 



参考記事:
大阪)トランスジェンダー伝える写真展 3月14日まで(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASN2K761PN2GPTIL04H.html

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