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足立区でLGBTQが安心して話せるような居場所づくりのための交流会が開かれます

 11月1日に足立区でLGBTQ交流会「@Living」が開催されます。足立区に当事者の居場所をつくろうという趣旨だそうです。
  
 アセクシュアルで、多様な性に関する講演/啓発活動を行ったり、Youtubeで発信したり、交流会を主催したりしているなかけんさんという方が10月12日、Twitterに【足立区でLGBTQの居場所始めます】と投稿しました。足立区の有志のメンバーの方が主催する「@Living」という交流会のお知らせでした。文言に「#私たちはここにいる」と入っているように、足立区の白石区議の差別発言を受けて、傷ついたり、苦しい思いをしている人たちを支援したいという趣旨であることがうかがえました。
  
 その後、ハフィントンポストになかけんさんへのインタビューが掲載されました。
 足立区白石区議の発言に関するニュースやネットの反応などが目に入ってきて最初に感じたのは「しんどさ」だったそうです。
「あの発言自体を聞くのも辛いですし、友人が自身のジェンダーについて悩んでいる時期に、ああいった差別発言を聞いて、精神的に落ちていく場面も見てきました。自分にもそういう時期がありました。そのことがフラッシュバックして、『この情報からいったん離れないと、心がやられる』と思いました」
 一方で、LGBTQ支援活動に取り組んできたなかけんさんは、足立区在住の方から相談を受ける場合に備え、「紹介できる区内の相談先はあるかな」と、足立区内で活動する当事者団体を探したものの、見つけることができなかったそうです。
「もし、あの発言で傷ついた区民の方が相談先を見つけられずにいたら…。大変危険な状態だと感じ、とにかく何か動かなきゃと思いました」
「例えば若者などで、十分な交通費がなかったり、ネット環境にアクセスできなかったりするケースもあると思います。また、家からはオンラインの集まりに参加できないと感じている人もいます。地元に当事者の居場所があることが大切だと考えました」
 そこで、10月7日にTwitterで「足立区在住もしくは在学/在勤で多様な性の活動をやりたい方いませんか」と、運営を一緒にしてくれる人を探す投稿をすると、当事者ら8人が集まったそうです。「足立区でも何かできたらと思っていた」「区民として、議員の発言に情けない気持ちでいっぱいになった」「地区に関わらず、居場所にアクセスできる社会であってほしい」といった思いが聞かれたそうです。
 そうして有志の方たちで話し合い、11月1日に区内の会議室で交流会が開催されることになりました。日頃の悩みや思っていることなどを、安心安全な場所で語ることを目的としています。
「否定されずに話をできる場所を作って、ほっとしてもらいたい。安心感を持ってもらえたらと思っています」
 たとえ今回参加できないとしても、「『こういう会がある』と知ってもらえることが大切」となかけんさんは語ります。
「頭の中に、『あそこに行けば話を聞いてもらえる』という情報があることは、その人にとっての安心材料になると思っています。また、こういった差別的な問題が起きた時に、『あの人たちもきっと疑問を抱いていて、自身の思いに対しても共感してくれたり、一緒に考えたりしてくれるだろう』などと想像することで救われることもあると思います」
「今後もできる限り活動を続けたいので、今回参加されない方でも、集まりの存在を頭の片隅に置いていただいて、いつか『相談したいな』などと思った時に気軽に参加してもらえる場所にしていきたいです」
「あの発言は、当事者にとって、日常や生活をおびやかされるように感じる内容だったと思います。だからこそ、『今この場所で生活していることが幸せ』と思ってもらえるお手伝いになれば、と考えています」


 なかけんさんも「こういう会があると知ってもらえることが大切」と強調していましたが、足立区に住んでいない方でも(また、当事者ではない方でも)あの発言のニュースや当事者の反応に触れて、胸を痛めたり、足立区在住の当事者(特に若い子など)は大丈夫だろうかと心配になった人も多かったと思うのですが、そうした皆さんが「こういう会が開かれるなら」と安心したり、希望を持てるようになるという意味でも、本当に大切な取組みだと感じました。会の成功をお祈りします。
 
 

 
参考記事:
足立区にLGBTQ当事者の集まりを。「地元に居場所があるのが大切」な理由(ハフィントンポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f9276f8c5b62333b243ec72

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