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初の常設のLGBTQセンター『プライドハウス東京レガシー』が新宿区にオープン、IOCバッハ会長からの祝辞も寄せられました
10月11日(日)、常設の総合LGBTQセンターが新宿にオープンのニュースでお伝えしていた「プライドハウス東京レガシー」が華々しくオープンし、記念イベントが催されました。
「プライドハウス東京レガシー」は、相談事業や資料収集(コミュニティ・アーカイブ)、啓発イベントの実施など、性的マイノリティに関する総合的機能を担う日本初の常設のLGBTQセンターです。同時に、来夏に開催予定の東京大会で、海外からのLGBTQのアスリートやファンの方たちなどが安心して過ごせたり、情報提供したりする、もともとの趣旨であるプライドハウスとして、「スポーツと性的マイノリティ」について情報発信していき、東京大会の公認プログラムとしてイベントなども行なっていくそうです。
この日のオープニングイベントで松中権代表は「スポーツと性的マイノリティというテーマにこだわらず、教育などいろいろな問題との接点を作るきっかけを提供していきたい」とあいさつしました。「性的マイノリティは目に見えづらく、バカにされたり、差別されたりしてきた」「社会の理解が進むよう、さまざまな情報を届けていきたい」「この施設を通し、マイノリティへの想像力が働くきっかけになってほしい」と語りました。
それから、なんと、国際オリンピック委員会のバッハ会長から「東京大会が多様性と包括性を組み込んだことの重要な例」「活動が成功し、東京大会のレガシーとなることを願う」という祝辞も届きました。
日本スポーツ協会が2018年に実施した調査では、調査に応じた約1万人の指導者のうち3割弱が、周囲にLGBTQがいると答えたものの、スポーツにおけるLGBTQに関する知識が十分には理解されていないことも明らかになり、スポーツ界でのLGBTQも参加しやすい環境づくりの必要性が指摘されています。
特に、トランスジェンダーの方は、男女に分かれて競技することが前提となっているスポーツの場面で苦悩に直面します。
カミングアウトデーにあたるこの日、昨季まで女子バスケットボール・Wリーグのトヨタ自動車に所属したヒル・理奈さんがトランス男性であり、ヒル・ライアンに改名予定であることをカムアウトしました。ヒルさんは「プライドハウス東京レガシー」にも来館し、「僕ら一人一人はそれぞれのキャンバスがあって、その描き方は自由。使う道具・色・デザイン、ここに選択の自由があるからいろんな表現やカラーが生まれると思うんです」と語りました。
「プライドハウス東京レガシー」は新宿御苑前のビルのワンフロアで、10月16日から12月末までは、毎週月、金、土、日曜の13時〜19時に開館するそうです。スタッフが常駐し、無料で誰でも利用できます。性的マイノリティに関する書籍の閲覧スペースなども、とても充実しているそうです。
プライドハウス東京レガシー
住所:新宿区新宿1-2-9 JF新宿御苑ビル2階
開館日:毎週月金土日 13時〜19時(※10月16日〜12月末まで)
休館日:毎週火水木
無料
参考記事:
都内に“LGBT”の情報発信施設がオープン(TBS)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4099714.html
性的マイノリティの拠点がオープン(テレビ東京)
https://www.tv-tokyo.co.jp/news/txn/2020/10/11/014263.html
東京五輪に向け情報発信 性的マイノリティ拠点が開所(日経新聞 / 共同通信)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64874470R11C20A0000000/
性的マイノリティ相談施設がオープン 五輪のレガシーに(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASNBC5QYRNBCUTIL00Q.html