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男子プロバスケットボールの茨城ロボッツが初の「レインボートーク&ゲーム」を開催

 水戸市をホームタウンとし、「B.LEAGUE」2部東地区に所属する男子プロバスケットボールチーム「茨城ロボッツ」が2月15日、「LGBTQ(性的マイノリティ)とスポーツ」をテーマにしたシンポジウム「レインボートーク&ゲーム」を初開催することが明らかになりました。

 茨城ロボッツの公式サイトによると、アダストリアみとアリーナで2月15日(土)17:00から茨城ロボッツのホームゲーム(茨城ロボッツ vs Fイーグルス名古屋)が開催されますが、これに先立ち、14:00~15:30に同会場の会議室で「スポーツとダイバーシティ ~誰もが暮らしやすい街、茨城/水戸を考える~」をテーマにシンポジウムが開催されます。パネリストとしては、大井川和彦茨城県知事をはじめ、オープンリー・レズビアンの滑川友理水戸市議会議員、日本で初めてカミングアウトした現役のプロスポーツ選手である下山田志帆選手(調整中)、茨城ロボッツ/茨城放送取締役オーナーの堀義人氏が登壇する予定で、NPO法人グッド・エイジング・エールズの柳沢正和さんがモデレーターをつとめます。
「この機会にダイバーシティの重要性をより広く県民の皆様に知ってもらうきっかけをつくり、LGBTQに限らず誰もが安心して暮らすことのできる街・茨城県について、茨城県知事の大井川様や茨城ロボッツ/茨城放送オーナーの堀をはじめとするパネリストや参加者と共に話し合ってまいります」とのことです。

 こちらの記事にも書かれているように、「男」らしさ/「女」らしさを強く求める風潮のあるスポーツ界は、世界的に見ても、LGBTへの差別や偏見が根強く、選手がなかなかカミングアウトできない、いわばLGBTにとっての「最後の関門」です。
 日本スポーツ協会(JSPO)が全国9万人超の公認スポーツ指導者を対象に行った2017年度のアンケート調査で、スポーツ・体育の現場で「身近にLGBTがいない」との認識を示した割合が回答者(1万492人)の72.3%に上り、「リスクを恐れて選手はカミングアウトどころか、気づかれないように努力している実態」(中京大來田享子教授)が浮き彫りになっています。
 しかし、東京2020大会を間近に控え、昨年2月には現役プロスポーツ選手として初めて、なでしこリーグ2部「スフィーダ世田谷」所属の下山田志帆選手がカミングアウトを果たし、プライドハウス東京が活発に活動を展開し、昨年10月にはラグビー日本協会が「国際ゲイ・ラグビー連盟」と覚書を締結するという歴史的な出来事もありました。11月には女子15人制の代表がレインボーカラーの靴ひもで国際親善試合に臨んだそうです。
 
 このように「LGBTとスポーツ」の分野ではもダイバーシティ&インクルージョンへの気運が高まるなか、都道府県として初めて同性パートナーシップ証明制度を導入した(県としてLGBT支援の姿勢を明確にした)茨城県で、このような「レインボートーク&ゲーム」が実現しました。

 実は日本でプロスポーツチームがLGBT支援のオリジナルの取組みを見せたケースとしては、2016年のサッカーJ3「琉球FC」のレインボー・ユニフォームが初めてでしたが、今回、このように試合とセットでシンポジウムを開催するのは、茨城ロボッツが初めてだと思われます。素晴らしいことですね。
 
 
 
レインボートーク&ゲーム@茨城ロボッツ
日時:2020年2月15日(土)、開場13:00、シンポジウム14:00~15:30
会場:アダストリアみとアリーナ(茨城県水戸市緑町2丁目3) ※シンポジウムは会議室にて実施
参加料:税込1000円 ※茨城ロボッツ観戦チケットをお持ちの方は参加無料
特典:参加いただいた方に茨城ロボッツレインボーロゴステッカー(限定品・お1人様1枚)をもれなくプレゼント!
定員:150名
主催:レインボートーク&ゲーム実行委員会
共催:株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント

 
参考記事:
水戸、2月15日 街づくりシンポ 「性的少数者とスポーツ」(茨城新聞)
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15803786251030
「最後の関門」スポーツ界で苦悩する性的少数者 競技のために「うそをついているよう」(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20200104/k00/00m/040/106000c
スポーツ界の「見えない存在」に変化 東京五輪に向け性的少数者支援の兆し(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20200104/k00/00m/040/110000c

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