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K・スチュワートが同性愛を隠すよう仕向ける映画業界の体質を告発

 リブート版『チャーリーズ・エンジェル』への出演も決定し、英『Harper's Bazaar』10月号の表紙を飾ったクリステン・スチュワートが、インタビューで過去に「同性愛のことを隠せばもっといい仕事が与えられる」といったホモフォビック(同性愛嫌悪的)な言葉を浴びせられた事実を明らかにしました。
 

 クリステン・スチュワートは映画『トワイライト』シリーズに主演して一躍有名になり、その後も順調なキャリアを積み上げている女優です。
 しかし、映画業界で仕事をしていくなかで、とある業界の人から「同性愛者であることを隠せばもっといいキャリアにつながるはず」と、差別的な言葉を浴びせられた経験があるそうです。
「はっきりと言われたことがあります。『君のためを思って言っているんだよ。もし君が、公にガールフレンドと手をつないで歩いたりしなければ、マーベル映画への出演だってありえるよ』って。そんなこと言う人たちとの仕事なんて、こっちから願い下げです」
 
 クリステンは男性(『トワイライト』の共演者、ロバート・パティンソンなど)とも、女性(ヴィクトリアズ・シークレット・エンジェルのスーパーモデル、ステラ・マックスウェルなど)とも、どちらとも交際してきましたが、自分自身のことをレズビアンでもバイセクシュアルでもストレートでもないと認識しているそうです。
「私たちはみんな、ある種の場所にたどり着いたんじゃないかな。みんな、信じられないほど曖昧になりつつあると思います」
「つきあっている人と一緒に外に出られない? インタビューでそのことについて話せない? 私は古いメンタリティを知らされました。世の中には私のことを嫌いな人もいます。女の子が女の子とつきあうのが嫌な人もいます。自分を『レズビアン』と定義しても『ストレート』と定義しても嫌がる人がいます。そして人々はそういうことをいちいち知りたがります。だから何?って感じです」
 
 「同性愛を隠せばマーベル映画にだって出られる」という発言が誰によるものだったのか(マーベルスタジオの関係者だったのか)は明らかにされていませんが、クリステンが今回、性的指向を隠して異性愛者のフリをすることを勧めるような映画業界の体質に明確にNO!を突きつけ、そこに蔓延するホモフォビアを告発したことは、とても勇敢で、賞賛されるべきことです。
 このことで、ホモフォーブ(同性愛嫌悪者)とは同性愛を隠すよう仕向けるものであり、不可視化を促す行いは差別である※ということが日本の世間のみなさんにもはっきりと伝わったのではないでしょうか。

 
※もう少し明確に言うと、アライ(支援者)の人たちが、レズビアンやゲイ、バイセクシュアルの人たちがプライドをもってカミングアウトできるよう環境を整えたり手助けするのとは対照的に、同性愛を不可視化(隠蔽)し、クローゼットへ押し込もうとする行為は差別的であり、そのような差別的な行為を行う人はホモフォーブ(同性愛嫌悪者)と見なされるということです。
 
 

 
 
参考記事:
クリステン・スチュワート、同性愛嫌悪者から浴びせられた一言について言及(MTV)
http://www.mtvjapan.com/news/yqasvm/190904-01
クリステン・スチュワート、「ゲイを公表しなければマーベル映画に出れたのに」と言われたショッキングなエピソードを告白(TV Groove)
https://www.tvgroove.com/?p=18633
K・スチュワート 同性愛隠すよう言われた過去告白(日刊スポーツ)
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201909050000051.html
クリステン・スチュワートは過去にセクシュアリティを隠せばマーベル映画に出られるかもしれないとアドバイスを受けたことを明かす(Amecomiinfo)
https://amecomi-info.com/2019/09/04/クリステン・スチュワートは過去にセクシュアリ/

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