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沖縄の7市町村が同性パートナーシップ証明制度の導入を検討中、琉球新報の調査で明らかに
琉球新報が沖縄県内全41市町村を対象に調査を実施し、性的マイノリティに関する施策・行政サービスの必要性を「感じる」「ある程度感じる」と回答した自治体が約7割に上り、また、石垣市、浦添市、糸満市、豊見城市、西原町、恩納村、粟国村の7市町村が同性パートナーシップ証明制度の導入を「検討している」ことが明らかになりました。
琉球新報は8月、沖縄県内の全41市町村を対象に性的マイノリティに関するアンケート調査を実施し、全市町村から回答を得て、その結果を8月31日付朝刊の1面トップ記事として報じました。
性的マイノリティに関する施策・行政サービスの必要性を「感じる」「ある程度感じる」と回答した自治体が合わせて28自治体(68.3%)に上り、全市町村の約7割を占める結果となりました。また、那覇市ですでに導入している同性パートナーシップ証明制度については、石垣市、浦添市、糸満市、豊見城市、西原町、恩納村、粟国村の7市町村が「検討している」と回答しました。
沖縄県内の自治体で関心が高まっている様子が窺えます。
同性パートナーシップ証明制度は那覇市が2016年7月、県内の自治体で初めて施行しています(全国でも5例目で、かなり早い時期の導入でした)。今回のアンケートで、すでに導入を検討をしていることがわかっていた浦添市以外にも6市町村で導入を検討していることが明らかになりました(ひとくちに検討と言っても、濃淡があったそうです)。また、アンケートで「わからない」と回答した自治体の中でも「今後、検討予定」(東村)、「近隣市町村の動向を見ながら、今後検討したい」(北中城村)というように、前向きな姿勢を示す自治体もあったそうです。
琉球新報は、今回本社ビル前のスペースをピンクドット沖縄開催地として提供しただけでなく、ピンクドット沖縄開催に合わせて、このような全市町村への調査を実施し、ピンクドット沖縄前日の8月31日付朝刊の1面トップ記事として報じ(JALのLGBTチャーター便で沖縄に到着した方たちは、ホテルパームロイヤルNAHAのロビーでこの記事を見て、おおっと歓声を上げていました)、もちろん、ピンクドット沖縄も全力で取材し、以下のようなたくさんの記事を掲載しています。
「ピンクドット沖縄2019始まる 誰もが生きやすい社会めざして」
「ピンク!レインボー!かわいいグッズやドリンクも♪ ピンクドット沖縄のブースを紹介」
「ピンクドット沖縄の会場で聞いてみた『誰もが生きやすい社会のためにあなたができることは?』」
「ファッションチェックも楽しいよ♪ ピンクドット沖縄の会場で見かけたファッショナブルな人たち」
「どの色も輝く社会に ピンクドット 那覇でLGBTイベント」
「「こんなに仲間がいる」「みんな違っていい」過去最多124団体が支援したLGBTイベント「ピンクドット沖縄2019」が発信したメッセージ」
「「沖縄はLGBTにフレンドリー」香港のインフルエンサーが見た「ピンクドット沖縄」」
「ピンクドット沖縄 人権守る社会を目指そう」という社説では、杉田水脈衆院議員などの発言を批判しつつ、「社会の差別や偏見は根強く、(当事者がカミングアウトしづらい)この状況を変える道のりは遠いと言える」と指摘し、「人が個性と能力を十分発揮し、互いを認め合う社会へ。身近な問題として考え、思いを共有したい」と結んでいます。
地方の新聞社が地元のLGBTのためにこれほどまでに力を入れて、全面的に支援に取り組んでくれるというのは前例がなく、本当にありがたいことです。
参考記事:
LGBT施策「必要」7割 県内市町村調査 パートナー制は7自治体検討(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-981034.html
パートナーシップ制度の導入を検討している自治体は?市町村LGBTアンケートから見えること(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-981265.html
<社説>ピンクドット沖縄 人権守る社会を目指そう(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-981428.html