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逗子市が来年4月から同性パートナーシップ証明制度を導入
神奈川県逗子市は、同性パートナーシップ証明制度を導入する方針を決めました。2020年4月からの導入を目指します。
逗子市市民協働課によると、対象は、市内在住、または市内への転居を予定する成人で、事実婚も含めるかどうかは現在、検討中だそうです。
自治体の要綱に基づく方式を採用し、市役所内で宣誓書に署名したカップルに受領証などを発行することを想定しています(いわゆる世田谷方式です)
逗子市では昨年8月、レインボー逗子というLGBT団体が立ち上がりました。昨年9月の市議会第3回定例会で、同性パートナーシップ証明制度の導入に向けた協議の開始を求めて陳情を提出し、総務常任委員会が賛成多数で了承されました。これを機に、市は検討をはじめ、すでに同制度を導入している他自治体の事例を調べるなどしてきました。
今年1月には、桐ケ谷覚市長が「横須賀市など先進的な事例もある。逗子でも検討を早めたい」と述べ、導入に前向きな姿勢を示していました。
そして、今月25日に開かれた市議会第3回定例会の本会議で、中西直美議員(立憲クラブ)の質問に対して、市側が同制度を導入すると答弁しました。
中西直美議員によると、証明書を発行するだけではなく、市営住宅への入居や病院での面会、また不動産など民間にも働きかけが行われる予定だそうです。
なお、レインボー逗子を立ち上げた方へのインタビューがこちらに掲載されています。
友人が病気を患って入院しましたが、病状が悪化して転院した先は、面会者の制限が厳しく、お見舞いに行くことができず、その友人はセクシュアリティが原因で家族と疎遠になっていたので、家族以外は面会できない病院で、一人で死を迎えたそうです。
その翌年、別の友人が命を絶ちました。家族に自らのセクシュアリティについてカミングアウトしたところ、受け入れられず、やはり疎遠になっていました。訃報を聞いて、葬儀に参列したいと連絡しましたが、「(LGBTの)お友達には来ないでいただきたい」と断られたといいます。「死に直面した時、セクシュアリティの違いだけで、こんな仕打ちを受けなければならないのか」と、友人を失った悲しさとともに、憤りも覚えたそうです。
そして、出まれ育った逗子市に戻ったとき、ゲイバーなどもなく、LGBTについてのコミュニティも、何もなかったけど、サポートする制度や、LGBTの子どもたちの支援も必要だと思い、活動を始めたんだそうです。
参考記事:
パートナーシップ制度 逗子市も導入へ LGBT(神奈川新聞)
https://www.kanaloco.jp/article/entry-198435.html
同性パートナーシップ制度はなぜ必要?LGBTが安心して働き、暮らせる場所を作るために必要なもの(@DIME)
https://dime.jp/genre/709177/