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福岡県北九州市で7月1日から同性パートナーシップ証明制度がスタート

 福岡県北九州市は6月10日、同性パートナーシップ証明制度に当たる「北九州市パートナーシップ宣誓制度」を7月1日から始めることを発表しました。今月24日から宣誓の予約受付を開始するそうです。
 九州で同性パートナーシップ証明制度が認められるのは、福岡市、熊本市、宮崎市に続き、4例目です(全国では23例目だそうです)
 
 北九州市公式サイトには、「北九州市では、市民一人ひとりが互いに価値観や個性の違いを認め合い、多様性が認められる社会を目指すことを目的として、パートナーシップ宣誓制度を導入します」と書かれています。
 パートナーシップ宣誓制度とは、「『北九州市パートナーシップ宣誓の取扱いに関する要綱』に基づき、一方または双方が性的マイノリティ(LGBT)である2人が、互いを人生のパートナーとして相互に協力し合いながら継続的に同居して日常の生活を共にすることを市長に対し宣誓する制度です。法的に婚姻と同等の効果はありませんが、価値観や個性の違い、多様性を認め、当事者の生き方を後押しする制度です」
 要件として、二人が、民法で規定する成年に達していること(現状は20歳以上)、市内に居住しているか転入を予定していること、配偶者がいないことおよび相手以外の者とパートナーシップがないこと、近親者(民法で結婚することができないと規定されている続柄)でないこと、が定められています。

 要綱の要件を満たした場合は、「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付します。
 希望日の7日前までに電話予約し、予約した日に、住民票などの書類を持って、二人で(市役所ではなく)市立男女共同参画センター「ムーブ」内の人権推進センターに来所し、宣誓します。宣誓者には「パートナーシップ宣誓書受領証」を交付します。
 トランスジェンダーの方など、特に必要があると市長が認める場合、通称名での宣誓が認められています。
 
 市はこの制度の導入に合わせ、宣誓書受領証を所持していれば、結婚した夫婦と同等に市営住宅に入居できるよう、要件を変えるそうです。
 
 
 ハフィントンポストの取材によると、北九州市の場合、市民からの要望を受けたものではなく、自治体主導による制度導入だそうです。2018年4月頃から同制度の導入を検討しはじめたといいます。北九州市にはLGBTQの当事者団体がなかったため、福岡市の当事者団体などに話を聞いたりしながら、準備を進めたそうです。
 人権推進センターの担当者は「LGBTQの人たちについて(市民を)啓発する活動の一つとして、導入しました」と語ります。
「これまでLGBTQの人たちの制度をつくっていなかった行政が、LGBTQの人たちに目を向けるようになった、ということは啓発につながると思います」
「また、当事者の方にとっては、行政が生き方を後押しし、安心して暮らせるという効果があるのではないでしょうか」
「行政が制度を作ることで、民間の中での意識も変わるのではないかと思います」


 

 
参考記事:
北九州市、7月からパートナーシップ宣誓制度(西日本新聞)
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/517475/
北九州市がパートナーシップ制度を7月1日から開始。「まずは行政から、変えていきたい」(ハフィントンポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/kitakyushu-partnership_jp_5cff4521e4b0da64c536a730


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