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台湾で5月24日に同性婚がスタート、少なくとも157組が結婚する予定です
2月に台湾政府が同性カップルに結婚とほぼ同等の権利を認める特別法を閣議決定というニュースをお伝えしましたが、この特別法が国会で採択されてもされなくても、2年前の最高裁判決によって、来たる5月24日に自動的に同性結婚が認められるようになります。台北では25日に公開のウエディングイベントが企画されており、少なくとも157組が結婚するそうです。
2017年5月24日、台湾憲法裁判所が「同性婚を認めないのは違憲」との判断を下し、アジアで初めて同性婚を承認しました。判決では、同性婚の法制化を2年以内に行うよう言い渡し、もし法改正が2年以内に終わらない場合、証人がいれば婚姻の登記ができるともしました。これにより、現在審議中の特別法が制定されてもされなくても、2019年5月24日から同性カップルが結婚できるようになります。
この判決を受けて、同性婚に反対する保守派の人々が国会議員に働きかけ、昨年11月に国民投票が実施されることになり、結果、民法の「結婚は男女の結びつきに限定されるべきである」という規定を変えて結婚の完全な平等を達成するのではなく、いわゆる同性パートナー法に該当する特別法をつくることとなりました。
この住民投票の結果を受けて、特別法の議論がなされてきましたが(保守派が提出した法案は、当事者とその家族から「ホモフォビックだ」と批判されるようなものだったそうです)、もともと同性婚支持の蔡政権は、かなり平等に近い、踏み込んだ法案を提出し(とはいえ、同性カップルが婚姻しても双方の親戚と親族関係が生じないなど、一部で異性婚と同じではない部分も残っています)、閣議決定され、国会で審議されることになりました。
政府は先週、法律ができてもできなくても、婚姻届を受理する用意であると発表したそうです。
台湾では、欧米のように、役所で結婚証明書をもらい、結婚式を行って、式の日付や場所を書き、証人2人の署名があれば、結婚が成立します。
この結婚証明書をもらっている同性カップルは、すでに4000組に上っているそうです。
台灣伴侶權益推動聯盟は、5月25日に「同婚宴」という大規模な野外結婚式を計画しているそうです。少なくとも157組がこの歴史的な結婚式に参加するそうで、その中には、セレブや議員の方もいるそうです。
「アジア初の正式な同性結婚を目撃するのが楽しみだ。台湾が誇りを持って民主的な憲法と多様性を尊重するようになったと世界に示す時だ」と、Equal Marriage Taiwanのベンソン・リーは語ります。
このウエディングイベント「同婚宴」は、5月25日(土)18:00から、パレードと同じ会場(凱達格蘭大道=総統府前広場)で開催されます。テーブルが120卓用意され、着席での宴会になるそうで、参加は1000元(申込みが必要。独身者もOK)とのことです。おそらく、近くからイベントを見ることは可能だと思います(オープンエアな広場ですから)。10月のプライドとはまた違ったスペシャルな催しになると思われますので、歴史的な瞬間を目撃しに、台北に行くのも素敵かもしれません。
参考記事:
At least 157 couples to wed on first day of same-sex marriage in Taiwan(GAY STAR NEWS)
https://www.gaystarnews.com/article/at-least-157-couples-to-wed-on-first-day-of-same-sex-marriage-in-taiwan/#gs.7ljupi