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野村ホールディングスが国連策定のLGBTI支援行動基準に署名、日本の金融・証券業界で初
「新たな価値を生み出すために、多様性を尊重し、組織や立場を超えて協働する」という企業理念のもと、ダイバーシティ&インクルージョンを推進する野村ホールディングス株式会社が、4月24日、国連人権高等弁務官事務所が策定した「LGBTIの人々に対する差別解消への取り組み~企業のためのグローバル行動基準~」への賛同を表明しました。日本の金融・証券業界では初めてだそうです。
そして今後、「プライドハウス東京」への協賛をはじめ、様々な取組みを実施していくそうです。
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以下、プレスリリースからご紹介します。
◎ 国連「LGBTIの人々に対する差別解消への取り組み~企業のためのグローバル行動基準~」への署名
野村ホールディングスは、日本の金融・証券業界で初めて「LGBTIの人々に対する差別解消への取り組み~企業のためのグローバル行動基準~」に正式に署名しました。
これは、国連人権高等弁務官事務所が、LGBTIの人々に対する差別の解消をめざす経済界の取組みを支援するために策定した5つの行動基準で、2011年に国連人権理事会承認の「ビジネスと人権に関する国連指導原則」をもとに、多種多様なステークホルダーの意見を反映して人権ビジネス研究所(IHRB)が作成したものです。
野村ホールディングスは、この行動基準に則り、引き続きLGBTIの理解促進を図っていく、と述べています。
国連人権高等弁務官事務所人権担当官のファブリス・ウダール氏は、「日本において、LGBTIの理解を推進する代表的な先進企業である野村が、国連LGBTI行動基準に署名したことを、たいへんうれしく思います。民間企業はLGBTIの人権を尊重し、擁護する重要な役割を担っています。世界30ヵ国・地域を超えるネットワークを有するアジアに立脚したグローバル金融サービスグループである野村が、力強く日本の未来を切り拓いてくれました」とコメントしています。
◎ 今後の様々な取組み
1. 「プライドハウス東京」へ最高位のスポンサーとして協賛
野村ホールディングスは、2020東京大会のゴールドスポンサーとして、様々なバックグラウンドを持つ人すべてが、それぞれ最大限の能力を発揮し、活躍できる社会を目指しています。この考えのもと、「プライドハウス東京」に対して最高位のスポンサーとして協賛するそうです。
2. ワールド・プライド・ニューヨーク・シティ(STONEWALL50 WORLD PRIDE NYC)への協賛
2019年6月30日(日)、ストーンウォール50周年を記念し、毎年恒例のニューヨーク・プライドが、世界最大のLGBTQの祭典「ワールドプライド」とのコラボで開催されます。野村ホールディングスはこのSTONEWALL50 WORLD PRIDE NYCに、ブロンズスポンサーとして協賛します。
3. 東京レインボープライド2019への協賛
野村ホールディングスは、2015年より(日系企業として唯一)「LGBTファイナンス」※1の1つの企業として東京レインボープライドに参加しており、今年も引き続き協賛・支援します。
※1 金融機関で働くLGBTIの社員の個性を尊重し、支援する職場環境を作り出すとともに、LGBTIコミュニティを取り巻く課題への社会的認知向上を目的として設立された任意団体
4. 社員に対する取り組み
社内環境の整備とともに、社員に対する研修・勉強会等を引き続き実施し、LGBTIへの理解を促進していきます。
「野村グループは今後も、LGBTI、障がいなど、多様なバックグラウンドを持つ社員も安心して、やりがいを持って働くことができる職場風土を醸成し、すべての人が安心して暮らしていくことができる社会の創造に貢献していきます」とのことです。
弊社の後藤が書いた『職場のLGBT読本』を読んでくださった方はご存じかと思いますが、野村證券は、日本で最も早くからLGBTへの取組みを行ってきたリーマン・ブラザーズを2008年に吸収した際、同社のLGBT支援の文化を引き継いだものの、当事者不在になってしまい、その時からアライを増やす活動を展開。そして2015年、オープンリー・ゲイで、LGBTの様々な活動に携わってきた北村裕介さんが入社したことで、多くのことが加速度的に前進するようになり、現在に至っています。今後も日系金融・証券企業を代表するアライ企業として活躍してくださることでしょう。期待しています。
2016年の東京レインボープライドで元気に歩く野村證券の皆さん。
先頭(右)で歩いているのが北村さんです。