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沖縄県浦添市が同性パートナーシップ証明やLGBT差別禁止を含むセクシュアルマイノリティに特化した全国初の条例を制定することになりました
沖縄県浦添市が同性パートナーシップ証明やSOGIによる差別の禁止などを盛り込んだ「性の多様性を尊重する社会を実現するための条例」の策定を進めていることが明らかになりました。2月26日、琉球大学法科大学院が市に素案を提出しました。2020年春の施行を目指します。
男女共同参画ではなくセクシュアルマイノリティの「性の多様性の尊重」に特化した条例は、全国初だそうです。
浦添市は実は、全国のゲイの間で驚かれるような(ゲイ雑誌のニュースになるような)フレンドリーさを見せてきた街です。というのは、まだ同性パートナーシップ証明なども始まっていない2014年6月から、浦添市民体育館で行われているゲイのバレーボール大会に松本市長自らが出向き、開会式で挨拶してくださっているのです。
2017年1月、市役所にレインボーフラッグを掲げて「レインボー都市うらそえ宣言」を発し、LGBTに関する講演会などを実施したり、同年10月には琉球大学大学院と「性の多様性の尊重」に関し連携・協力協定を締結し、条例策定に向けて協力を依頼していました。
素案は同性カップルを結婚と同等の関係と認める同性パートナーシップ制度の創設のほか、採用・待遇・昇進などでの配慮、SOGIによる差別や暴力・ハラスメントの禁止などを盛り込むことになっています。
2月26日、浦添市の市民協働・男女共同参画ハーモニーセンターで素案の手交式が行われました。琉球大学大学院の清水一成院長から素案を手渡された松本哲治市長は「性の多様性の尊重は市民一人一人の人権を尊重することであり、相互理解と共存意識を高める。理念の実現に向け条例制定に鋭意取り組む」と語りました。
同大学院の矢野恵美教授によると、東京都渋谷区と国立市が男女共同参画に絡めて性の多様性に関する条例を制定しています。一方、浦添市は、いわゆる男女のジェンダーではなくセクシュアルマイノリティという意味での性の多様性に特化した条例を策定する方針で、これは全国的に見ても例がないとのことです。矢野恵美教授は「この条例で、全国的に人権を尊重する街としてアピールしていきたい」と語りました。
市は今後、市民への啓発や条例案に対するパブリックコメントを実施するなどして、素案をもとに1年かけて条例の制定に取り組んでいくそうです。
参考記事:
琉大法科大学院が多様性村長の条例素案を作成(RBC)
性の多様性を尊重する条例制定へ 浦添市が全国初(琉球新報)